内閣府 Cabinet Office, Government of Japan

内閣府ホーム  >  今週の指標  >  今週の指標 No.990

今週の指標 No.990 家計と企業・東日本と西日本で異なる動きとなった景況判断(景気ウォッチャー調査)

ポイント

2011年5月12日

  1. 4月の景気ウォッチャー調査では、前月調査で東日本大震災の発生を受けて大幅に低下した景気の現状判断DIが28.3ポイントとなり、前月比+0.6ポイントと僅かながら上昇した。

  2. 分野別にみると、家計動向関連DIは27.1ポイントと前月より1.8ポイント上昇した一方で、企業動向関連DIは前月よりむしろ1.3ポイント低下して27.1ポイント、雇用関連DIは3.5ポイント低下して33.8ポイントとなっており、分野別に異なる動きをしている(図1)。
      これを回答別の分布にして大きな傾向を検証すると、
    1. 家計動向関連では、「悪くなっている(図中×)」との回答が減少する一方、「変わらない(□)」「やや悪くなっている(▲)」との回答が増加しており、全体として判断は改善した。
      しかしながら、
    2. 企業動向関連では、主に「変わらない(□)」が減少して「やや悪くなっている(▲)」が増加しており、むしろ判断が全体として悪化している。
    3. 雇用関連では、「やや良くなっている(○)」「悪くなっている(×)」が減少して「変わらない(□)」「やや悪くなっている(▲)」が増加しており、判断を引き上げる回答と引き下げる回答が併存し、結果的に全体として判断が「やや悪くなっている(▲)」に集中する動きとなっている(図2)。
  3. この2の企業動向関連で判断が悪化していることについて、ウォッチャーのコメント内容を検証すると、
    • 原材料や部品等に関してコメントしたウォッチャーが、前月より増加して約2割に上る、
    • そのコメントをした者について現状判断DIは企業動向関連全体のDIよりも低い水準、
    • コメントの具体的内容をみても、「部品メーカーから入荷した部品が滞ったことで、工場が数日間操業停止している」など、製造業、建設業、運輸業等広い業種で原材料・資機材の確保に関するコメントが多い。
    これらを踏まえると、企業動向関連では、原材料・資機材の供給不足や入荷遅延等を背景に、生産に支障が生じていることが、今月の現状判断DIを引き下げる方向に働いたことが推察される(図3)。

  4. さらに、現状判断DIを地域別にみると、前月調査では特に東北を始め関東以東の東日本で大きく低下したが、今月は逆に、東日本でDIが改善する一方、東海以西の西日本ではむしろDIが総じて悪化した。この結果、依然として西日本のDIの方が相対的に高い水準であるものの、両者の差は縮小した(図4)。

  5. この東日本・西日本の現状判断DIを分野別に比較して検証すると、
    • 家計部門関連では、東日本では全体として前月より判断が改善する一方、西日本ではむしろ概ね悪化する動き、
    • 企業動向関連では、東日本では判断を引き上げる回答と引き下げる回答が併存し、結果的に全体として「やや悪くなっている(▲)」に集中する動きとなっている。これに対し西日本では、判断が総じて悪化、
    • 雇用関連では、東日本、西日本ともに、判断を引き上げる回答と引き下げる回答が併存して、結果的に全体として「やや悪くなっている(▲)」等の回答に集中する動き、
    がそれぞれみられる(図5)。


図1.分野別現状判断DIの推移
図2.現状判断DI関する回答の分布の変化(分野別)
図3.部品・原材料に関するコメントをした者のDI
図4.現状判断DI(地域別)
図5.現状判断DIに関する回答の分布の変化(東日本・西日本)
問合せ先
担当:参事官(経済財政分析-地域担当)付
今村 慎一朗  直通:03-3581-1392

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

内閣府 Cabinet Office, Government of Japan〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
電話番号 03-5253-2111(大代表)