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今週の指標 No.987 沖縄経済にも及ぶ東日本大震災の影響

ポイント

2011年4月20日

  1. 3月11日の東日本大震災の発生に伴い、物流網の停滞による物資不足や消費マインドの冷え込み、原材料・資機材の不足による生産停止等、全国的に各地域経済へのマイナスの影響が及んでいる。

  2. こうした状況は、景気ウォッチャー調査の3月調査結果でも裏付けられるが、それによれば景況の現状判断DIは、関東以東の東日本で大幅な低下となる一方、東海以西の西日本では相対的に小幅な低下に収まる傾向となった。その中で、沖縄地域はDIの低下幅が最も小さかった結果、DIの水準も全地域中で最も高い値(37.8)となった(図1)。

  3. しかし、震災に関してコメントしたウォッチャーについてDIを集計すると、沖縄地域は逆に東北、関東地域と同様の低い水準(17.9)になっている。沖縄地域の回答の内訳を分析すると、県域内の需要に対応する家計関連部門の小売業等や企業動向部門では景況感を「やや良くなっている」「変わらない」との回答数も少なくなかったものの、主要産業である観光分野において震災後観光客が大幅に減少したことを受けて、飲食・観光サービス関連業では「悪くなっている」と回答した者がほとんどであり、その中でも震災に関してコメントした者は、全員が「悪くなっている」と回答した(図2)。
    内容的には、例えば、「地震の影響でキャンセルが相次ぎ、ゴールデンウィークまでの予約もあまりない」(旅行代理店)、「震災の影響をまともに受けている。旅行の手控え等が影響しているかと推測される」(ゴルフ場)といったコメントが多い(表3、図4)。

  4. 実際の沖縄県への入域観光客の動向をみると、対前年同期比で1月は97%、2月は96%であったが、3月は81%と約2割減の大幅な減少になった。また、本土発沖縄向けの航空旅客数を対前年同期比で見ても、1,2月は約95%、3月上旬では91%であったが、11日の震災発生を受けて、中旬で75%、下旬で68%と大きく低下している(図5、図6)。

  5. こうしたことから、震災を受けての全国的な消費マインドの冷え込み、自粛ムードが、沖縄の観光関連業種を中心に影響を与えていることがうかがわれる。今後ゴールデンウィークを控えて動向を十分注視していく必要がある。

図1.各地域の現状判断DI
図2.沖縄地域の現状判断の回答の分布
表3.飲食・観光サービス関連業のウォッチャーによる主な震災関連のコメント
図4.沖縄における産業構成比
図5.沖縄入域観光客数の推移
図6.沖縄向け航空旅客輸送実績の変化
問合せ先
担当:参事官(経済財政分析-地域担当)付
中村 有希 直通:03-3581-0818

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