今週の指標 No.922 目次   前へ   次へ 2009年6月1日

国内需要デフレーターは1年半ぶりのマイナスに

<ポイント>

  1. 2009年1−3月期のGDPデフレーター(前年同期比)はプラス1.1%と2四半期連続でプラスとなった一方、国内需要デフレーターはマイナス0.9%と2007年7−9月期以来のマイナスに転じた(図1)。
  2. 内需デフレーターが下落に転じた要因をみると、消費デフレーターのマイナス幅拡大が大きく寄与するとともに、設備投資デフレーターや公需デフレーターのプラス寄与も剥落していることが分かる(図2)。
  3. 消費デフレーターが低下した要因を調べるため、消費デフレーター作成のもととなる消費者物価指数の推移を寄与度分解すると、石油製品価格の下落が最大の要因となっている(図3)。
  4. また、設備投資デフレーターと公需デフレーターのプラス寄与が剥落した背景をみるために、企業物価指数のなかの資本財(除く情報通信機器)(※注) 及び建設用材料の推移を寄与度分解した(図4、図5)。これらをみると、どちらも国内需要デフレーターの動きと同様、2008年7−9月期をピークとしてそのプラス幅を縮小させている。資本財については一般機器のプラス寄与縮小、非鉄金属のマイナス寄与拡大の影響が大きく、また建設用材料については特に鉄鋼のプラス寄与が大幅に縮小している。
  5. なお、2009年1−3月期1次QEを踏まえたGDPギャップの動向をみると、マクロ的な需給は悪化しているとみられる。ただし、その水準については定義や前提となるデータ、推計方法によって異なることから符号を含め、幅をもってみる必要がある(図6)。

    ※注 情報通信機器の価格は恒常的に下落を続けているため、これを含めた資本財価格全体の推移は現行基準で遡ることのできる2006年以降、前年同期比マイナスが続いており、設備投資デフレーターの押し下げ圧力として働いている。

図1 GDPデフレーターの推移
図2 国内需要デフレーターの推移と寄与度
図3 消費者物価指数の推移と寄与度
図4 資本財価格の推移と寄与度
図5 建設用材料価格の推移と寄与度
図6 GDPギャップの推移

担当:参事官(経済財政分析−総括担当)付 野村 彰宏 直通:03-3581-0806

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

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