今週の指標 No.907 目次   前へ   次へ 2008年11月25日

国内需要デフレーターは4期連続のプラスに

<ポイント>

  1. 2008年7−9月期のGDPデフレーター(前年同期比)はマイナス1.6%と4−6月期から横ばいとなった一方、国内需要デフレーターはプラス1.3%と4期連続のプラスとなった(図1)。
  2. 国内需要デフレーターの押し上げには、消費デフレーターなどのプラス幅の拡大が大きく寄与していることが分かる(図2)。
  3. 消費デフレーターのプラス幅が拡大した要因を調べるために、消費デフレーター作成のもととなる消費者物価指数を寄与度分解すると、石油製品や食料(生鮮食品を除く)の寄与が大半であることが分かる(図3)。
  4. 一方、7月以降の原油価格急落を受けて輸入物価は大幅に下落している。石油・石炭・天然ガスの輸入価格は8月にピークをつけたあと、10月はピーク時と比較して約4分の3まで低下しており、それに伴って輸入物価全体が下落している(図4)。
  5. こうしたことを背景に、消費者物価の動きについても、月次でみれば石油製品価格は8月をピークに下落しており、それに伴って生鮮食品を除く総合指数の伸びも鈍化している(図5)。輸入物価の下落はGDPデフレーターにはプラスに寄与する一方、今後、輸入物価の下落が消費者物価の下落に結びついていけば、内需デフレーターを押し下げていく要因になると見込まれる。
  6. 2008年7−9月期1次QEを踏まえたGDPギャップの動向をみると、マクロ的な需給は緩んできているとみられる。ただし、その水準については定義や前提となるデータ、推計方法によって異なることから符号を含め、幅をもってみる必要がある(図6)。

図1 GDPデフレーターの推移
図2 国内需要デフレーターの推移と寄与度
図3 消費者物価指数の推移と寄与度
図4 輸入物価指数の推移 図5 消費者物価指数の推移
図6 GDPギャップの推移

担当:参事官(経済財政分析−総括担当)付 野村 彰宏 直通:03-3581-5854

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

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