今週の指標 No.886 目次   前へ   次へ 2008年7月22日

最近の地域別消費者物価指数の動きについて

<ポイント>

  1. ガソリンや身近な商品の価格上昇を背景に、消費者の節約志向が強まるなか、景気ウォッチャー調査における家計動向関連の現状判断DIは3か月連続で低下しており、回答者からは原油高・物価上昇に関するコメントが多く寄せられている。

  2. 直近の消費者物価指数上昇率を地域別にみると、北海道と沖縄の上昇率の高さが目立つ(図1)。両地域の消費者物価指数上昇率の寄与度をみると、生鮮食品を除く食料の上昇幅が大きく、全体を押し上げている(図2、3)。

  3. 沖縄県については、食料自給率(2006年、カロリーベース)が28%と、全国(39%)と比べて低く、食料供給の多くを域外・海外からの移輸入に依存しているため、輸入物価の上昇に加えて、原油高等による食料輸送コストの上昇の影響が出やすいとみられる。北海道では消費支出に占める光熱・水道費の割合が9.3%と高いことから、光熱・水道が消費者物価指数上昇の主要因となっている点で沖縄と異なるが、直近では生鮮食品を除く食料の上昇寄与度が0.9%と、全国(0.7%)よりも大きい(図4)。また、ガソリン価格の上昇は全地域の交通・通信の物価指数を上昇させている。

  4. 直近の日銀短観をみると、運輸業の販売価格判断DIが上昇傾向を示しており、輸送コストの増加による食料価格の上昇は今後も続く可能性がある(図5)。輸送コストの増加及び光熱費上昇の影響を受けやすい地域では、家計消費に対するマイナスの影響が一層大きくなると懸念されるため、地域別の消費者物価動向を引き続き注視していく必要がある。

図1 地域別消費者物価指数上昇率(2008年3〜5月期平均の対前年同期比)
図2 北海道 消費者物価指数 対前年同期比 寄与度 図3 沖縄 消費者物価指数 対前年同期比 寄与度
図4 全国 消費者物価指数 対前年同期比 寄与度
図5 日銀短観 運輸業販売価格判断DI(全規模合計)

担当:参事官(経済財政分析-地域担当)付 成田 英司 直通:03-3581-0818

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

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