今週の指標 No.869 目次   前へ   次へ 2008年3月31日

地域別にみる最近の倒産動向

<ポイント>

  1. 地域別の倒産状況をみると(図1・図2)、07年1-2月期には11地域中8地域において前年同期比で件数が増加していたが、負債総額は多くの地域で減少していた。08年1-2月期には件数が全地域で増加し(全国で過去10年のうち5番目に多い水準)、負債総額も多くの地域が増加に転じている。これは、倒産1件当たりの金額が増加し、小口倒産から中・大型倒産への変化が起こりつつあると考えられる。
  2. 次に、倒産件数の産業別寄与度(図3)をみると、とりわけ建設業、不動産業、製造業等の寄与が大きくなっている。要因としては、原油・原材料価格の高騰、改正建築基準法による建築着工の遅れが大きく影響していると考えられる。景気ウォッチャー調査(08年2月調査分)からも、「製造業やサービス業、建設業など倒産や人員削減が多くなっている(東北、職業安定所)。」「近隣で同業者の廃業や縮小が相次ぎ、年度末に向けても廃業などのうわさが絶えない(近畿、建設業)。」といった声が寄せられている(表1)。
  3. さらに、08年1-3月の負債総額100億円以上の大型倒産(表2)の動向をみると、100人を超える中堅大企業の倒産も多く、雇用への影響が懸念される。例えば、北海道のある企業ではグループ会社を含めて566人全員を解雇する事例もあり、地域の雇用への影響も合わせて、今後とも注視していく必要がある。

【図1】地域別倒産状況(07年1-2月期) 【図2】地域別倒産状況(08年1-2月期)
   (2006年6月〜8月)
【図3】倒産件数 産業別寄与度
【表1】景気ウォッチャー調査(08年2月調査)にみられた倒産に関するコメント 【表2】08年1-3月の大型倒産(負債総額100億円以上)

(備考)
・【図1】〜【図3】、【表2】(株)東京商工リサーチ「倒産月報」、新聞記事等により作成。
・【表1】内閣府「景気ウォッチャー調査」より作成。

担当:参事官(経済財政分析-地域担当)付 大関 久美子 直通:03-3581-1392

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

目次   前へ   次へ