今週の指標 No.859 目次   前へ   次へ 2008年2月12日

1人当たり県民所得の変動の要因について

<ポイント>

  1. 2月5日に公表された県民経済計算によると、05年度の県民所得は、雇用者報酬は減少したものの、財産所得、企業所得が大きく伸びたことから04年度に引き続き2年連続で増加している(図1)。
  2. これを都道府県別にみると、34の都道府県で増加しており、項目別にみると、財産所得が全都道府県で、企業所得は35都道府県で増加している一方、雇用者報酬は34都道府県で減少している。中でも東京都の財産所得の伸びは突出して高く、県民所得の押し上げに大きく寄与している(図2)。
  3. また、1人当たり県民所得をみると、40の都道府県で増加しているなかで、1人あたり県民所得の変動係数(ばらつき)は02年度以降4年連続で上昇している(図3)。一方で、東京都を除いた46道府県の1人あたり県民所得の変動係数を試算してみると、02年度以降上昇しているものの、全都道府県の変動係数に比べ伸びは緩やかであり、水準も低い。
  4. この要因は、東京都の財産所得の伸びの高さによるものと考えられる。財産所得の中には株式など有価証券の配当所得などが含まれるが、例えば東京都の配当所得額の推移をみると、02年からの景気回復局面において株価が上昇し、配当所得が大きく伸びている(図4)。さらに、配当所得全体に占める東京都の割合をみると01年から05年にかけてシェアが伸びており、直近では約3割を占めるまでになっている(図5)。
  5. 1人あたり県民所得の変動の要因は、好調な製造業が立地しているかどうかなど様々なものがあるが、東京都の株式配当などに示されるように財産所得の増加も一因として考えられる。

図1 県民所得の推移
図2 県民所得の項目別寄与度(04→05年度)
図3 1人当たり県民所得の変動係数の推移 図4 東京都の配当所得額の推移
図5 配当所得額に占める東京都のシェア

担当:参事官(地域担当)付 京極 学 直通:03-3581-0818

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

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