今週の指標 No.851 目次   前へ   次へ 2007年12月17日

在庫調整局面を脱した情報化関連生産財

<ポイント>

  1. 2007年半ば以降、年末商戦に向けた好調な出荷などを背景に情報化関連生産財の在庫調整が進展した。在庫循環図でみると、2006年第1四半期以来約1年半ぶりに45度線を左上に切り、在庫調整局面を脱したことがうかがえる(図1)。
  2. 情報化関連生産財の出荷・在庫の動きが生産に与える影響を分析したところ、足下の生産の動きに対して、直近の出荷及び約半年程度前の在庫が最も大きく影響していることが分かった(図2)。そこで、出荷ラグを1ヶ月、在庫ラグを6ヶ月として再度推計した上で、生産の動きを出荷要因と在庫要因に分解したところ、在庫要因による生産下押し圧力は先行きにかけて徐々に小さくなると見込まれることが示された(図3)。
  3. また、2000〜2003年と2004年〜直近までの在庫の影響を期間別にみたところ、最近では、以前に比べて在庫による生産下押し圧力が短い期間で減退している(図4)。このことは、在庫調整が以前に比べて迅速に行われている可能性を示唆していると考えられる。
  4. 一方、出荷については、年末商戦や北京五輪といったイベントを控えていることもあり、その動向には注意が必要である。特に、過去オリンピックやサッカーワールドカップといったイベント後に出荷が大きく減速し、生産計画を下方修正してもなお在庫が積み上がった局面が多い(図5)。足下では予測修正率がマイナス傾向で推移しているものの、出荷が好調を保っていることから在庫の積み上がりは緩やかであり、今のところは過去の局面と同様の状況には至っていないが、引き続き注視していくことが必要であろう。

図1.情報化関連生産財の在庫循環図 図2.情報化関連生産財の生産に対する出荷・在庫の影響
図3.在庫要因が先行きの生産に与える影響 図4.期間別にみた在庫の影響力
図5.電子部品・デバイスの予測修正率と生産関連指標の動き
備考

担当:参事官(経済財政分析−総括担当)付  今田 将義 直通:03-3581-0806

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

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