今週の指標 No.839 目次   前へ   次へ 2007年10月22日

公共工事の発注と指名停止

<ポイント>

  1. 19年7、8月の公共工事受注金額(大手50社)は、前年を下回った(図1)。公共工事の請負件数(資本金50億円以上の建設会社)も、7月以降、請負件数の減少幅(前年比)が拡大している(図2)。また、国及び地方自治体の大規模な公共工事(請負金額10億円以上)の割合をみると、19年度第1四半期には前年を上回る月もあったものの、7月から9月には前年を下回ったことがわかる(図3)。
  2. 建設業界においては、ゼネコンを始めとする約60社に対して6月20日に防衛施設庁発注工事の談合事件(以下「防衛施設庁談合」という。)で、公正取引委員会から課徴金命令等が出された。これを受けて国を始め多くの地方自治体では、競争入札における指名停止措置がとられたところである。国及び地方自治体における指名停止措置の時期をみると、7月から9月までの期間に集中しており、1に示した受注や請負の減少とほぼ同時期であることがわかる。(図4)
  3. 2の指名停止措置により、地方自治体では工事発注の延期や、入札の無効等、工事発注を遅延させる動きがあったと報じられている。足もとでの公共工事の推移を見る上では、こうした受発注をめぐる動きを考慮する必要もあると考える。

図1公共工事受注の動向(大手50社)、図2公共工事請負件数の推移(資本金50億円以上)
図3公共工事に占める大規模工事の推移(国、地方自治体)
図4談合事件に伴う指名停止を実施した機関

(備考)
1.図1は国土交通省「建設工事受注動態統計(大手50社)」、図2及び3は北海道、東日本、西日本の三保証株式会社「公共工事前払金保証統計」より作成。
2.図3は国及び地方自治体における公共工事請負金額に占める10億円以上の工事の請負金額の割合を算出したもの。
3.図4は6月以降に防衛施設庁談合に伴う指名停止措置を行った国の地方支分局等及び地方自治体の数について、月別に集計している。対象は、国においては、文部科学省、農林水産省、国土交通省、防衛省での本省及び地方支分局の31機関、地方機関においては47都道府県および17政令市である。各省及び自治体のHP等から作成したが、一部の自治体では指名停止期間のみを公表していることから、別の談合事件に係る指名停止期間を含む場合がある。

担当:参事官(経済財政分析−総括担当)付 中島 敬子 直通:03-3581-9527

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

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