今週の指標 No.831 目次   前へ   次へ 2007年9月18日

底堅さのみられる北陸経済

<ポイント>

  1. 内閣府「景気ウォッチャー調査」によると、北陸地域(富山県、石川県、福井県)の家計動向関連DIは、暖冬の影響で冬物商品の売行きが不調だったことや、能登半島地震(3月)の影響や、新潟中越沖地震(7月)の心理的影響もあり、07年3月以降は、全国を大きく下回って50以下で推移しているなど(図1)、同地域の家計部門にはこのところ弱さがみられている。
  2. ここで、近年の同地域の雇用者所得(1人当たり現金給与総額と常用労働者数を掛け合わせたもの)の変化の要因をみると、06年、07年1-6月の増加(05年はほぼ横ばい)は主として、労働者数の増加に大きく依存していることがわかる(図2)。
  3. この背景としては、同地域では、製造業のウェイトが高いことが挙げられる。同地域の製造業比率(県内総生産に占める製造業のシェア、04年度)は、25.2%と、北関東、東海、中国など大手自動車メーカーが立地する地域に次ぐ高水準となっている(図3)。
  4. ここで注目されるのは、同地域の女性労働力率、夫婦の共働き率共に全国トップであることである(図4、5)。1世帯当たり年間収入額も全国トップであり、共働き率の高さが重要な要因になっていると思われる(図6)。
  5. 以上のような状況をみると、同地域のこのところの家計部門の弱さは、地震等による一時的なものと考えられ、7→8月にかけての景気ウォッチャー調査・家計動向関連DIの動きにみられるように(図1)、今後は持ち直していくことが期待される。

図1 景気ウォッチャー調査(現状、家計動向関連DI) 図2 雇用者所得の増減率
図3 県内総生産に占める製造業比率(04年度) 図4 女性労働力率(06年)
図5 最年少の子が20歳未満の夫婦の共働き率(05年) 図6 1世帯当たりの年間収入額(04年)
備考

担当:参事官(地域担当)付 井戸 孝明 直通:03-3581-0818

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。

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