今週の指標 No.829 目次  前へ   次へ 2007年9月3日

高い潜在性を持つ四国の観光 

<ポイント>

  1. 先日発表された2006年の四国の主要観光地の入り込み客数は前年比3.6%増と好調であり、県別にみても4県全てにおいて前年超えとなった。しかしその中身をみると、大河ドラマ効果などのあった高知城や、天守閣の改修工事が終了した松山城ロープウェイの伸び率が突出して高く、一時的要因が全体を押し上げている形になっている(図1)。
  2. 観光客の動向を四国以外の他県と比較してみると、その水準はまだまだ低い。06年6−8月における観光を目的とした宿泊者数の都道府県順位では、4県とも40位台と低迷している。4県全てを足し上げた宿泊者数では約91万人となっており、これは山梨県の宿泊者数(全国16位)とほぼ同等の人数となっている(表2)。
  3. しかしながら、四国の観光が持つ潜在能力は高いとみられる。民間機関が実施した宿泊旅行の意識調査によると、「地元ならではのおいしい食べ物が多かった県」のトップは、「カツオのたたき」など新鮮な海の幸が豊富な高知県となった。その他の県もトップ10位内にランクインされており、食・特産物などの地域資源は全国でも高い水準にある(表3)。
  4. 四国にある観光資源の‘認知度’と‘体験度’をみてみると、認知度に比べ実際に行ったり食べたりした経験がある資源は比較的少なく、ギャップが大きい(表4)。体験度が一番高い讃岐うどんは全国でのブランド化を確立させるなどして成功しているが、今後四国の観光を活性化させるためにはこうしたギャップをいかに埋めていくか、ブランド戦略の構築が重要な鍵を握ると思われる。

図1観光入り込み客数の施設別寄与度、表2観光目的の宿泊者数
表3宿泊旅行者の意識調査、表4四国観光資源の認知度・体験度

(備考)
図1 四国運輸局「四国の主要観光地入込状況について」より作成。
表2 国土交通省「宿泊旅行統計」より作成。ここでは観光目的宿泊者が50%以上の宿泊施設の宿泊者数を使用。
表3 じゃらん「宿泊旅行調査2007」より作成。
表4 四国経済連合会「四国観光資源の認知度・体験度並びに四国に対するイメージアンケート調査」により作成。

担当:参事官(地域担当)付 柿沼 仁 直通:03-3581-1392

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

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