今週の指標 No.825 目次   前へ  次へ  2007年8年20日

貨物輸送が好調な関西国際空港

<ポイント>

  1. 今月2日、関西国際空港(以下、関空)の2本目の滑走路がオープンし、日本では初めての完全24時間運航が可能な空港が誕生した。24時間化によって発着能力が大幅に拡大し、深夜早朝便が増えることで利便性が向上する。アジア各国との間で急増している貨物便や訪日外国人客の受け皿として関空が果たす役割は今後一段と増すものと考えられる。以下では、最近の関空の運航状況や関空を経由する輸出入の動向について分析した。
  2. 関空の航空機の発着回数を、国内・国際別、貨物・旅客別の寄与度でみると、06年は国際旅客便が前年を下回った月もあったが、06年11月以降は全ての便で前年を上回って推移している(図1)。中でも国際貨物便が好調で、中国方面の増便等から05年11月以降20ヶ月連続で過去最高を更新している。それに伴い、貿易額も堅調に推移しており、06年の関空の輸出額、輸入額は共に過去最高を記録した(図2)。
  3. 輸出入額の内訳を製品別に見ると、電気機器、一般機械、化学製品が大きなシェアを占めており(図3)、中でも半導体等電子部品が輸出入とも金額シェアで1位となっている(表1)。大手家電メーカーや電子部品メーカーが数多く集積する近畿圏の産業構造を反映していると言える。
  4. 近年、経済のグローバル化に伴い企業が容易に国境を越えて活動するようになっている中、アジア諸国では国家戦略として4000m級複数滑走路を有する24時間運航の空港整備を積極的に進めている(表2)。騒音問題等から早朝、夜間が厳しい成田、海上空港ながら滑走路が1本しかない中部に比べると関空は、24時間運航が可能で地理的にもアジアに近いという優位性を持っている。関空は、24時間化によって国際ハブ空港として今後の成長が大きいと期待される。

図1:航空機発着回数の国内・国際別、貨物・旅客別寄与度


(備考)
・図1 関西国際空港(株)、大阪入国管理局公表資料により作成。
・図2〜3、表1 大阪税関公表資料により作成。 
・表2 国土交通省公表資料、各空港HPにより作成。発着回数は、関西国際空港は06年、それ以外は05年の数字。

担当:参事官(経済財政分析-地域担当)付 京極 学 直通:03-3581-0818

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

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