今週の指標 No.821 目次   前へ   次へ 2007年8月6日

急成長するモバイルビジネスの現状

<ポイント>

    ここ数年、モバイルビジネス関連市場は前年比3〜4割増のペースで急成長を遂げ、今年中に1兆円市場になると言われている。以下では、モバイルビジネス関連市場の現状を明らかにする。
  1. 1ヶ月間の家計支出に占める携帯電話関連の支出を平成14年と18年で比較してみると、全地域とも携帯電話関連の支出の割合が増えている(図1)。現在の携帯電話普及率は、全国平均約76%で、現在4人に3人は携帯電話を持っていることになる。携帯電話は、ますます人々の生活と密接なものになってきている。
  2. 生活必需品になりつつある携帯電話だが、民間機関のマーケティング調査によると、1日あたりの平均通話回数が「ほとんどない」と答える人が、全体の4割以上を占めた(図2)。
  3. 一方で、モバイルビジネス関連の市場は、近年急成長しており、今年中には1兆円市場になると言われている(図3)。「着メロ・着うた」や「モバイルゲーム」などのモバイルコンテンツ市場の成長も大きいが、それ以上に「旅館や新幹線の予約」や「株取引」、「買い物」などが出来るモバイルコマース市場の成長が著しい。携帯電話が電話としての機能のみならず、様々な機能が付加されていることの表れと言える。
  4. モバイルビジネス関連企業の立地を地域でみると、北海道への立地が大阪と同じぐらいあることなど、都市圏のみに偏在しているわけでもない(図4)。地方には地方の情報を発信するステーションが必要であり、タウン誌や観光情報系の企業が全国各地でモバイルサイトを利用してビジネスを展開していることが分かる。また、モバイル通販などは「手軽に買える」ことが重要であり、都市圏の立地にとらわれる必要はない。
  5. 急成長しているモバイルビジネス関連市場の、時間と場所を選ばないという特徴を活かし、地方の企業や産業のビジネスチャンス拡大につながることに期待したい。

図1 家計支出に占める携帯電話関連の支出 図2 携帯電話利用者1日あたり平均通話回数
図3 モバイルビジネス関連市場 図4 モバイルビジネス関連事業所立地状況

(備考)
図1 総務省「家計消費状況調査」より作成。
図2 モバイルマーケティングデータ研究所資料より作成。
図3 モバイル・コンテンツ・フォーラム資料より作成。
図4 総務省「モバイルコンテンツビジネスの市場の動向に関する調査」より作成。

担当:参事官(経済財政分析-地域担当)付 柿澤 佑一朗 直通:03-3581-1392

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

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