今週の指標 No.814 目次   前へ   次へ 2007年7月2日

家計資産における投資信託の広がり

<ポイント>

  1. 日銀の資金循環統計によると、2006年度末の家計の金融資産残高は1,536兆円と、年度末ベースでは過去最高となった(図1)。家計の金融資産のうち、投資信託は68兆円と過去最高となり、家計の金融資産に占める投資信託の割合は1998年度末以降2%台で推移していたが、2005年度末で3.6%、2006年度末には4.5%と増加傾向にある。このような「貯蓄から投資へ」の動きがさらに進展するかどうかが注目される(図2)。
  2. 投資信託の増減率について、純取得要因と価格変動要因に分解してみると、過去には価格上昇による要因が純取得要因よりも寄与している年度もあったが、最近では純取得額自体が増加しており、価格変動要因よりも純取得要因が寄与している(図3)。その一つの要因としては、銀行や郵便局など身近な金融機関で購入できるようになったことがあげられる。
  3. 投資信託の販売について見てみると、2007年5月の純資産残高は、銀行等(除く郵政公社)で57兆円、郵政公社で8,500億円となっている。また、投資信託の販売シェアについては、銀行等(除く郵政公社)では2007年5月で50.6%と前年同月比で4.1ポイント上昇している。また、郵政公社では2005年10月の窓口販売が開始されてから上昇傾向にあり2007年5月で0.7%となっている(図4)。郵政公社での販売に関しては、販売店・取扱ファンドが取扱開始時の575局(全局数の2.3%)・3ファンドから1,155局(同4.7%)・9ファンドまで拡大し、コールセンターやインターネットによる販売が開始されたことから、今後より一層の個人資金の投資信託への流入が注目される。
  4. なお、家計の資産構成の日米比較をしてみると、このように日本で投資信託のウエイトが高まってはいるものの依然として米国の方が日本より株式・投資信託・債券の割合が高いことに変わりはなく、米国の方がリスク資産を選好する程度が強い現状となっている(図5)。

家計の金融資産残高の推移
投資信託の残高および家計資産に占める割合の推移
投資信託の増減率の要因分解
販売形態別の投資信託の推移
家計の資産構成の日米比較

担当:参事官(経済財政分析−総括担当)付  野尻 隆之 直通:03-3581-5854

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

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