今週の指標 No.812 目次   前へ   次へ 2007年6月18日

ブランド力の発揮が活性化の鍵となる北海道経済

<ポイント>

    北海道には恵まれた自然環境や食材があり、地域資源の宝庫となっている。北海道について、そのブランド力の高さを検証する。
  1. 民間機関によるブランド力調査の結果をみると、訪問意向、購入意向の個別の評価指標だけでなく、総合評価も他県に比べて高く、北海道は高いブランド力を持っている(表1)。
  2. この結果と呼応するように、夏の観光目的の県別宿泊客数は、北海道が首位となっている(図1)。都市別にみると、近年は旭川市の増加が目立っている(図2)。この背景には、動物の飼育・展示方法に新たな工夫を行った旭山動物園の入園者数増加が寄与していると考えられる。旭山動物園は、北海道観光に新たな魅力を創出したと言える。なお、景気ウォッチャー調査では、来年度開催される洞爺湖サミットに伴う観光客増加への期待を寄せるコメントがみられた。
  3. 次に、購入意向のブランド力を検証するため、全国百貨店で開催された物産展をみると、北海道物産展の開催件数が首位である(図3)。百貨店へのヒアリングでは、他地域の物産展に比べ、北海道物産展を開催すると収益が上がるという声も聞かれた。特に、定番土産商品、乳製品を利用したスイーツ、海鮮珍味など、北海道産の豊富な食材を活かした商品が、20代のOLから50代の男性まで幅広い客層に受け入れられている。
  4. 北海道の物産は、既に全国的なブランド力を有しているが、さらにブランド力を高めようとする動きも見られる。2007年6月までに、北海道の地域団体商標として登録されたものは7件ある。こうした地域ブランドの形成は今後も続いていくとみられ、それらは北海道の活性化に寄与すると考えられる(表2)。
  5. 以上より、観光等のサービス、各種商品について全国的に高いブランド力を持つ北海道の特色を活かし、消費者を満足させる努力を継続していくことが、その魅力を一層高め、ひいては活性化の鍵となっていくと期待される。

【表1】ブランド力調査結果
【図1】観光目的の県別宿泊客数2006年6月〜8月 【図2】北海道の地域内観光客数(対前年度比)
【図3】全国百貨店で開催された物産展の内訳(2006年) 【表2】北海道で地域ブランドに認定されたもの

(備考)
・【表1】株式会社日経リサーチ「2006地域ブランド戦略サーベイ」により作成。
PQとは、Perception Quotient の略で、一般生活者が地域ブランドに対して感じる、知覚評価の総合指標のこと。PQスコアは、平均500の偏差値である。
・【図1】国土交通省「宿泊旅行統計」により作成。
・【図2】北海道庁「北海道観光入込客数調査報告書」により作成。
・【図3】土産品新聞社HP「百貨店の物産展日程」により作成。
・【表2】特許庁「登録査定案件リスト」により作成。

担当:参事官(経済財政分析-地域担当)付 大関 久美子 直通:03-3581-1392

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

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