今週の指標 No.809 目次   前へ   次へ 2007年6月11日

地域別にみた雇用状況

<ポイント>

  1. 全国の完全失業率は平成19年4月に3.8%(季調値)と平成10年3月以来の低い水準となった。低下傾向が続いていた新規求人倍率はこのところ新規求人数の増加を受けて上向きつつある(図1)。地域別の失業率をみると、依然として5%台で推移している地域もみられるものの、近畿が18年第4四半期、19年第1四半期と2期連続で5%を割り込む等、改善の兆しがみられつつある。
  2. また、就業者数の推移をみると大半の地域で増加している。内訳をみると正社員を含む常雇が増加に寄与する傾向にあり(図2)、雇用の質についても改善の動きがみられる。大学卒業者の就職率が各地域で上昇する等(図3)、新卒者の就職環境も改善しつつあり、日銀短観の雇用判断DIでも多くの地域で雇用の不足感が高まる傾向がみられる等(図4)、中期的な観点からも今後雇用者の増加が期待できるところである。
  3. 他方、景気ウォッチャー調査(5月)をみると、高水準で推移してきた雇用関連DI(現状判断(方向性))は前月の57.1から50.7へ低下した。前月差は▲6.4ポイントと、現行のサンプル数による調査(2001年8月調査〜)で最大の下げ幅となった(図1)。
  4. 景気ウォッチャー調査におけるコメント(先行き、5月)をみると、「新卒採用が一段落するとともにキャリア採用へ舵を切る企業は増えると想定されるが、市場では既に人材不足が発生している(南関東=民間職業紹介機関)」、「派遣依頼の増加傾向は今後も続く。自動車関連企業からの増員依頼に対して、十分な人材を確保できない状況も続く(東海=人材派遣会社)」といったコメントもみられる一方、「求人について、一服感が目立つようになっている(北関東=民間職業紹介機関)」といったコメントもあり、今後の求人数の動向及び雇用動向については引き続き注視していくことが必要である。

【図1】景気ウォッチャー雇用関連DI(現状判断)と新規求人倍率の推移
【図2】就業者数の推移
【図3】大学卒業者の就職率 【図4】雇用人員判断DI(「過剰」−「不足」)
備考

担当:参事官(地域担当)付 池本 靖子 直通:03-3581-1392

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

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