今週の指標 No.805 目次   前へ  次へ 2007年5月21日

景気ウォッチャーにあらわれた新車販売不調の状況

<ポイント>

    07年3月の景気ウォッチャー調査において、「車自体の耐久性が向上したこと、及び車への関心が低くなったことなどで、車購入の優先順位が低くなり、ほかの必需品に比べ車にはお金が回らない(東北=乗用車販売店)」といったコメントがみられた。ここでは、このコメントについて分析したい。
  1. まず、景気ウォッチャー調査結果をみると、06年4月以降、乗用車・自動車備品販売店のDI(*1)が、07年2月を除き常に家計動向関連のDIを押し下げる要因となり続けている(図1)。
  2. 乗用車新規登録・届出台数をみても、07年1−3月期には全地域で前年同期を下回っている(図2)。
  3. 主な耐久消費財の買い替えまでの平均使用年数(前年差)の推移をみると、新車の使用年数は0.3年延びており、新車販売の伸び悩みを裏付けている(図3)。
  4. 一方、高額商品・サービス(*2)に対する支出額をみると、近畿を除いて、新車への支出を含む場合よりも、除いた場合の支出の伸び率の方が高いことがわかる(図4)。
  5. 以上から、冒頭の景気ウォッチャーのコメントのように、消費の対象が自動車から、自動車ほど高額ではない家具、家電製品やサービス等にシフトしている可能性があることがうかがえた。
  6. (*1)DIは、景気の現状に対する5段階の判断(良くなっている、やや良くなっている、変わらない、やや悪くなっている、悪くなっている)に、点数(ぞれぞれ、+1、+0.75、+0.5、+0.25、0)を与え、これらを各判断区分の構成比に乗じて算出している。
    (*2)高額商品・サービスとは、家計消費状況調査における「通信・放送受信」、「家具等」、「衣類」、「自動車等関係」、「住宅関係」、「家電等」、「医療」、「その他」を指す。

【図1】景気ウォッチャー調査(全国、現状判断) 【図2】乗用車新規登録・届出台数(07年1−3月)
         (前年同期比増減率 車種別 寄与度)
【図3】耐久消費財の平均使用年数
        (06年3月→07年3月) 【図4】高額商品・サービスの支出額
        (07年1−3月期)


担当:参事官(地域担当)付 井戸 孝明 直通:03-3581-0818

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

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