今週の指標 No.784 目次   前へ  次へ 2007年1月29日

アメリカ:設備投資の先行き

<ポイント>

  1. 03年以降高い伸びを続けていた設備投資に足もとでやや減速の兆候が見えはじめている。設備投資の先行指標とされる、振れの大きい航空機を除いた非国防資本財出荷の動きをみると、10、11月の二ヶ月連続で前月比減少となっており、前年比でも伸び幅が鈍化している(図1)。

  2. また企業のマインドを表す景況指数についても、緩やかながら低下基調にある。最も代表的な景況指数とされるISM景況指数をみると、非製造業は依然景況判断の基準とされる50を越えて推移しているものの、製造業では11月に一時3年6ヶ月ぶりに50を割り込んだ(図2)。

  3. このような動きの背景には、在庫循環の動きがあると考えられる。昨年春先頃からの在庫積み増しなどを反映し、在庫循環の状況を表す出荷在庫バランスは在庫調整局面入りを示唆している(図3)。これを受けて、製造業の生産活動には減速がみられており、短期的に今後の設備投資の手控え要因となる可能性がある。

  4. このように製造業の設備投資の今後の動向については注視が必要であるが、一方で足もとで消費が堅調に増加していることや、非製造業の景況感が堅調であること、企業収益が好調を持続していること(図4)などから、設備投資の調整が生じた場合においても、調整は限定的なものにとどまる可能性が高いとみられる。民間機関見通しの平均的予測(ブルーチップ・07年1月時点)では、07年の設備投資について前年比+5.5%と堅調な増加を見込んでいる。

図1:非軍需・航空機除き資本財受注
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図2:ISM景況指数
図3:製造業出荷在庫バランスと生産 図4:企業収益と設備投資

(備考)
(出所)FRB、米商務省、ISM、ブルームバーグ

担当:参事官(経済財政分析-海外担当)室

   田口 儀人  直通:03-3581-9536

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

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