今週の指標 No.778 目次   前へ   次へ 2006年12月25日

地域別にみた最近の倒産動向

<ポイント>

  1. 今回の景気回復局面において、倒産件数、負債総額は着実に減少を続けてきたが、2005年末以降、倒産件数が前年同期を上回って推移している(図1)。
  2. この1つの要因として、これまで建設業が大きくマイナスに寄与していたのが、2005年末以降、増加に転じていることが挙げられる(図2)。規模別では、建設業の大型倒産(負債総額100億円以上)は、2006年1月以降で2件しか発生しておらず、建設業の倒産は、中・小規模のものが多くなっているとみられる。景気ウォッチャー調査のコメントにおいても「ここにきて同業他社で再び身売りや廃業の話が増えてきている。公共工事はに見えて減少しており、民間工事も採算の合わないものが多い(北陸・建設業)」など、建設業のウォッチャーからは厳しいコメントが数多く寄せられている。
  3. 地域別に直近の倒産件数の動きをみると、近畿、中国、四国で増加しており、特に中国、四国では4割を超える伸びとなっている(図3)。規模別にみると、中国、四国で中・小規模の倒産が増えている。
  4. また、1件当たりの負債総額をみると、全国的には年々減少しているが、北海道や中国、四国では増加している(図4)。これは、まず、地方圏では倒産件数が少ないため、ゴルフ場経営会社などの大型倒産が発生すると、1件当たり負債総額が一時的に大きく上昇することが挙げられる(表1)。さらに、四国ではこのところ建設業や不動産業のほか、各業種で30〜50億円程度の中規模の倒産が相次いでおり(表2)、1件当たりの負債総額の増加に寄与していると考えられる。
  5. 以上のように、地域の倒産は、中規模の倒産が増加するなどこれまでの傾向からやや変化がみられる地域もあり、今後も注意が必要である。

図1.倒産件数と負債総額の推移、図2.業種別倒産件数
図3.地域別直近の倒産件数、図4.1件当たり負債総額
表1.2006年1月以降の大型倒産、表2.2006年1月以降の四国の主な倒産
(備考)(株)東京商工リサーチ「倒産月報」により作成。

担当:参事官(経済財政分析-地域担当)付 京極 学 直通:03-3581-0818

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

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