今週の指標 No.766 目次   前へ  次へ 2006年11月6日

雇用改善を背景に労働人口が流入する愛知県

<ポイント>

  1. 地域別社会移動人口を見ると、南関東への転入超は横ばいが続いているのに対し、東海地域は2004年に転入超に転じ、2005年にその幅を広げている(図1)。そこで、東海地域内を県別に見ると、愛知県への転入超過数が年々増加し、地域全体を押し上げている(図2)。
  2. 愛知県の転入超過数を転出元の地域別に見てみると、南関東を除く全地域に対して転入超過となっており、特に地方圏からの転入超過数が増加傾向にあることを確認できる。また、2006年1月から8月までの転入超過数も既に2005年並みとなっている(図3)。
  3. 主な要因として、愛知県の有効求人倍率が全都道府県で最も高いなど、他地域に比べ著しく改善が進む雇用情勢を背景に、人が仕事を求めて流入していることが考えられる。年齢階層別転入超過数(2006年1月〜8月)を見ても、就職期を迎える10代〜20代を中心に転入超過となっており(図4)、若年層の労働移動が起こっている可能性がある。
  4. 内閣府「平成18年度 年次経済財政報告(経済財政白書)」では、労働移動の縮小した状態が続いており、地域の失業率に影響を与える程度になっていないことが指摘されている。一方、愛知県のように、雇用情勢の改善が進む地域へ労働人口が移動する動きも一部で見られている。このような動きは、地域間の雇用情勢を調整するものであり、今後更に拡大することが期待される。

【図1】地域別社会移動人口の転入超過数〜東海地域が増加に転じる〜
【図2】東海圏の社会移動人口〜04年以降のプラス転化は愛知への転入超過増が寄与〜
【表3】愛知県への社会移動人口−転出元地域別〜地方圏が転入超過をけん引〜
【図4】愛知県の年齢層別転入超過数(06年1月〜8月)〜生産年齢人口、特に10‐20代人口が転入超過〜

(備考)
・図1〜3 総務省「住民基本台帳人口移動報告」により作成。ただし、06年のみ愛知県「人口動向調査結果(月報)」により作成。
・図4 愛知県「人口動向調査結果(月報)」により作成。
・東海は岐阜、静岡、愛知、三重、南関東は埼玉、千葉、東京、神奈川、近畿は滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山、地方圏はその他の道県。

担当:参事官(経済財政分析-地域担当)付 芝崎 晴彦 直通:03-3581-1392

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

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