今週の指標 No.752 目次   前へ   次へ 2006年9月4日

業種別貸出の動向 
中小企業向け貸出が増加。業種別には、電気機械や情報通信向け等が増加。

<ポイント>

  1. 7月の貸出・資金吸収動向によると、金融機関(全国銀行)の貸出は、前年同期比2.2%増(6ヶ月連続の増加)、特殊要因調整後では、2.9%増(12ヶ月連続の増加)となり(図1)、貸出は着実に増加していることが確認される。
  2. 国内銀行貸出を貸出先別にみると、2006年4−6月期は、1−3月期と比較して、中小企業向けの貸出が大幅に増加し、住宅ローンは引き続き増加している(図2)。
  3. 企業向け貸出動向をみると、2006年第2四半期には、非製造業の運転資金が企業向け貸出の伸びを大きく牽引し、製造業の運転資金もプラスに転じた(図3−1)。業種別には、製造業では電気機械、輸送、非製造業では情報・通信、金融・保険業、不動産業向け等の貸出が伸びている(図3−2、3−3)。
  4. 国内銀行貸出を金利別にみると、2000年以降、貸出金利は低下傾向にあり、今年に入り第2四半期の時点では貸出残高の金利別構成には大きな変化はみられない(図4)。ただし、最近、市場金利は変動してきており、市場金利の変動を受けて住宅ローン金利設定を変更する銀行もあり、今後の動向が注目される。
  5. 日本銀行による主要銀行貸出動向アンケート調査によると、主要銀行の利鞘の設定は2002年後半以降、低下傾向をたどったが、2006年第2四半期には、上位、下位、中位格付け先(貸出先)のいずれに対しても利鞘設定を「拡大」とした銀行は増加した(図5)。今後、企業の資金需要と金融機関の貸出姿勢を受けて、貸出の需給環境が本格的に回復に向かうかが注目される。

 図1 銀行貸出動向
図2 民間銀行の貸出先別貸出残高の推移
図3−1 企業向け貸出
図3−2 業種別貸出動向(製造業 運転資金)
図3−3 業種別貸出動向(非製造業 運転資金)
図4 金利別貸出
図5 格付け別利鞘設定

担当:参事官(経済財政分析−総括担当)付 品川 陽子 直通:03-3581-5854

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

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