今週の指標 No.738 目次   前へ   次へ 2006年7月10日

英国:最近の労働市場の状況

<ポイント>

  1. 英国では、これまで雇用情勢が大きく悪化した2回の景気循環の中で労働参加率は一様に低下した。景気が後退し、失業率が上昇すると、雇用確率の低い労働者が労働市場から退出し、労働参加率は低下していた。その後、90年代半ば以降失業率が低下傾向にある中で、労働参加率はほぼ一貫して上昇を続けている(図1)。
  2. 労働参加率を年齢層別にみると、若年層(18-24歳)では低下傾向にある一方で高齢層(50歳以上)では上昇傾向にある(図2)。また、年齢層別の雇用増加への寄与度をみると、高齢層も継続して大きく寄与しており(図3)、こうした雇用状況が、高齢層の労働参加率の更なる上昇を促しているものとみられる。
  3. 失業率の推移を年齢層別にみると、若年層については2000年代に入り下げ止まっているものの、労働市場の中核となる世代と高齢層では概ね低下傾向にある(図4)。
  4. こうした状況の背景には、労働市場が柔軟化してきた中で、ブレア政権下(97年5月〜)において、積極的な雇用促進策などが講じられてきた影響もあると見られる。

図1:失業率と労働参加率の推移
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図2:年齢層別の労働参加率の推移 図3:雇用増加の年齢層別寄与度 図4:年齢層別の失業率の推移
(備考)
1.英国統計局より作成
2.労働参加率:16歳以上人口に占める労働力人口の割合
3.失業率はILO基準

担当:参事官(経済財政分析-海外担当)室

   櫻又 正士  直通:03-3581-0056
   鈴木 一成  直通:03-3581-0056

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

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