今週の指標 No.733 目次   前へ   次へ 2006年6月26日

アメリカ:注目される、生産に先行する出荷・在庫バランスの動き

<ポイント>

  1. 5月のアメリカの鉱工業生産は前月比▲0.1%と減少した。しかし、基調としてみると05年後半からの増加基調が継続している(図1)。

  2. 今後の先行きを見る上で、アメリカの製造業の生産と出荷・在庫バランス(出荷の伸び−在庫の伸び)の関係をみると、アメリカの生産は出荷・在庫バランスの動向とほぼ同周期の周期性を持っていることが分かる。出荷・在庫バランスの上昇局面の中間付近で生産は底を打ち、出荷・在庫バランスの下降局面の中間付近では生産はピークを迎えている(図2)。

  3. 一周期に要する期間をみると、出荷・在庫バランスの周期は短期化しており、01年以前は一周期30ヶ月程度だったものが、01年以降は25ヶ月程度となっている。同様に、生産の周期も短期化している。この背景には、90年代後半から2000年代初頭のIT革命以降、特に製造業において生産、在庫管理の技術が上昇し、在庫率を低く抑えることが可能になったことから、在庫調整に要する期間が短くなったことなどがあると考えられる(図3)。

  4. 出荷・在庫バランスは05年3月に底を打った後上昇を継続していたものの、06年2月にピークを迎えた可能性があり、今後の動向が注目される(図2)。

図1:鉱工業生産(製造業)の推移 seisannn 図2:製造業 出荷・在庫バランスと生産の循環 図3:低下する在庫率

担当:参事官(経済財政分析-海外担当)室

   田口 儀人  直通:03-3581-9536
   松本 洋平  直通:03-3581-9536

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

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