今週の指標 No.728 目次   前へ   次へ 2006年6月12日

堅調でバランスのとれた成長続くオーストラリア経済

<ポイント>

  1. 2005年のオーストラリア経済は、民間消費及び住宅投資が減速する中で、設備投資が景気をけん引し、堅調に推移した(図1)。06年1〜3月期(6月7日公表)では、設備投資に加え民間消費の寄与もあり、前年同期比3.1%の成長となった。好調な設備投資の背景には、中国・アメリカ等の景気拡大による鉄鉱石、石炭等の一次産品への外需の高まりと、高水準に推移する設備稼働率がある。

  2. これまで、民間消費及び住宅投資が04年から05年にかけて減速した背景には、02年以降数次に渡り金利が引き上げられる中(02年5月4.25%→05年3月5.50%)、04年初以降住宅価格の上昇が大幅に鈍化したことがある(図2)。04年初めには▲4.5%まで低下していた貯蓄率は、05年後半には▲1.7%とマイナス幅が若干縮小した。しかし、住宅価格は05年春以降やや持ち直している。

  3. 一方、経常収支をみると、力強い内需と対外債務の増加に伴う利払いの増加により02年から05年初にかけて赤字拡大がみられたが、為替は金利高の影響もあり安定的に推移している(図3)。また消費者物価上昇率についても、インフレーション・ターゲティングが採用される中、ターゲット内で推移している(図4)。

図1:実質GDP成長率と設備投資の寄与 図2:住宅価格、民間消費(前年同期比)と貯蓄率
図3:経常収支と為替レート 図4:消費者物価上昇率

(備考)
オーストラリア統計局、オーストラリア連邦準備銀行、ブルームバーグ、データストリーム、OECDより作成。

担当:参事官(経済財政分析-海外担当)室

   野澤 郁代  直通:03-3581-0974
   川端 知也子  直通:03-3581-9537

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

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