今週の指標 No.723 目次   前へ   次へ 2006年5月29日

最近のGDPデフレーター及び国内需要デフレーターの変動について

<ポイント>

  1. 2006年1−3月期のGDPデフレーターの動きをみると、国内需要デフレーターを中心に下落幅は若干縮小した(図1)。その背景には、一昨年10−12月期の天候不順等による野菜高騰の影響が一巡したことや、電子計算機本体、パソコン等の価格が下げ止まりつつあることにより、個人消費、設備投資デフレーターの下落幅が縮小したことがある。
  2. 以上の点をみるために、消費者物価指数(総合)の内訳をみると、石油製品価格の上昇は引き続き押し上げに寄与する中で、一昨年の野菜高騰の影響が一巡したことにより生鮮食品の下落幅が縮小したことが分かる(図2)。また、企業物価指数の電気機器価格指数の内訳をみると、電子計算機本体やパソコンの価格の下落幅が縮小傾向にあることが分かる(図3)。
  3. 他方、GDPデフレーターは下落幅が縮小したとはいえ、1.3%の低下となっている。この背景には、原油価格上昇をうけて輸入デフレーターが上昇していることがあり(図4)、2006年第1四半期においてもGDPデフレーターに対する下落寄与が▲1.9%となっている。
  4. 物価に関する環境を調べるために需給ギャップの推計を行った。今回の推計結果によると、直近時点の推計では需給ギャップは引き続き、ゼロ近傍で推移しているが、その水準については、供給の定義や推計方法によって異なることから符号を含め幅をもってみる必要がある(図5)。国内需要デフレーターを中心とする下落幅の縮小傾向には需給要因の改善も背景にあると考えられる。
    (注)GDPデフレーターは名目GDPを実質GDPで割ることによって求められるインプリシット・デフレーターであることから、項目別寄与度については、便宜的に、(名目GDP成長率への項目別寄与度―実質GDP成長率への項目別寄与度)で計算している。

GDPデフレーターに対する寄与度
消費者物価指数(総合)に対する寄与度
電気機器価格に対する財別寄与度
輸入物価指数(円ベース)と輸入デフレーター
GDPギャップの推移

担当:参事官(経済財政分析−総括担当)付 石川廉郷 直通:03-3581-5854

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

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