今週の指標 No.707 目次   前へ   次へ 2006年3月20日

教育部門の動向がカギを握る都道府県の定員管理

<ポイント>

 政府の「行政改革推進法案」では、今後5年間で地方公務員総定員の4.6%以上純減を地方自治体に要請している中、都道府県の職員削減に焦点を当てた。
  1. 都道府県の場合、「教育部門」(注)が全体の約6割(05年度)を占め(図1)、定員総数の増減に大きく寄与。特に、70年代後半から80年代初頭の増加傾向と00年以降の減少傾向が顕著である(図2)。
  2. 「教育部門」職員の約7割である小中学校等義務教育職員数は、児童生徒数によって増減するため、団塊ジュニア層(78年〜81年に小学校入学)の成長に合わせて増加から減少に転じている(図3)。
  3. 過去20年間で職員の年齢構成の変化をみると、(1)一般行政職員では、30代から50代へ、(2)小中学校教職員では、20代から40代へと、最多の年齢層がシフトしている(図4)。小中学校教員の場合、団塊世代の大量退職期の4,5年後再び大量退職のピークを迎えることが見込まれる。50代、40代の定年時退職を考慮すると、10年〜20年後までさらなる退職者の増加が見込まれる。
  4. 今後、少子化と大量退職が続くと見込まれ、行政サービスの質の確保に留意しつつ、職員の年齢構成の平準化などに配慮した定員管理を行う必要がある。

    (注)・・「教育部門」には、県費負担の小中学校等の義務教育関係職員を含んでいる。また、「教育部門」や「警察部門」職員(全職員の4分の3)は、国の法令等に基づく配当基準等により、各都道府県が主体的に職員配置の見直しを行うことが困難と言われている。例えば、公立の小中学校教職員定数は、義務標準法により定数の標準について必要な事項を定めており、その基礎定数は児童生徒数等に基づき都道府県ごとに算定している。

図1 都道府県職員約160万人(2005年度)の構成
図2 都道府県職員の増減状況
図3 小中学校教員数と自動・生徒数の増減の推移(対前年度)
図4 都道府県職員の年齢構成の変化

(備考)
1.総務省「地方公共団体の定員管理調査結果」「地方公務員給与の実態」、文部科学省「学校基本調査」により作成。
2.図1・2の「一般行政」には、福祉関係を除く一般行政をさし、「その他」には、福祉関係、公営企業等会計部門、消防部門の職員が含まれている。
3.図3の「一般職員」には、一般行政職のほか、看護保健職、消防職、技能労務職などが含まれる。
4.本文中の「行政改革推進法案」とは、「簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律案」のことをさし、「義務標準法」とは、「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律」のことをさす。

担当:参事官(経済財政分析総括担当)付 加倉井祐介 直通:03-3581-9527

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、必ずしも内閣府の見解を示すものではない。

目次   前へ   次へ