今週の指標 No.695 目次   前へ 次へ 2006年2月6日

原油市況高と円安で上振れている企業物価の最終財

<ポイント>

  1. 企業物価の国内需要財を需要段階別にみると、長らく前年比で下落が続いてきた最終財が、11月以降、上昇に転じている(図1)。
  2. 足元での最終財の上昇には2つの特殊要因が働いている。1つは石油製品の上昇である。石油製品の上昇は外生的な原油市況高を要因としており、国内の需要動向を反映した変動ではない(図2)。
  3. もう1つは、為替要因の存在である。企業物価の国内需要財は国内品と輸入品(円ベース)で構成されており、消費者物価と同様、国内での需要分全体の価格動向を把握できる利点がある。しかし、円ベースの輸入品価格は、契約通貨建の価格に通貨ごとの対円レートを乗じて算出されるため、為替による影響を直に受け、足元では円安により大きく上振れている(図3)。
  4. 上記の特殊要因を除いた最終財の指数を試算してみると、依然として前年比での下落が続いているものの、下落幅の縮小傾向は確認できる(図4)。

    ※企業物価における最終財は、経済の「川下」に近いという点では消費者物価と共通する面もあるが、企業間取引であることや品目構成の違いがあることに留意が必要である。

図1 最終財も前年比で上昇(国内需要財) 図2 石油製品は原油市況高により上昇 図3 輸入品(最終財)における為替の影響 図4 石油製品・為替要因を除いた最終財の推移(国内需要財)

担当:参事官(経済財政分析−総括担当)付 宮崎 芳紀 直通:03-3581-9516

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。

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