今週の指標 No.693 目次   前へ   2006年1月23日

中国の生産能力過剰産業 ― 鉄鋼業の現状

<ポイント>

  1. 中国の鉄鋼業は、生産が2004年に引き続き05年も強い伸びを続けているが、在庫は05年半ば以降積み上がりがみられる(図1)。大幅に上昇していた鉄鋼製品価格は、05年に入り伸びが鈍化し、7月以降は前年比マイナスに転じている(図2)。こうした製品価格の下落を背景に、増益を続けていた企業収益も同時期に減速がみられ、05年7〜9月期以降前年比マイナスに転じている(図3)。
  2. 一方、固定資産投資をみると、05年春頃まで増加率は低下していたが、その後再び上向く傾向がみられている(図4)。固定資産投資全体としても、05年の伸び率はほぼ横ばいとなっており、政府は生産能力過剰が一層深刻化することに懸念を強めている。
  3. 政府はマクロコントロールを強化しようと様々な取組みを行っているが、その効果は十分に現れていない。このように非効率な投資が行われる背景としては、市場メカニズムが未だ十分に機能しない中、特に地方において必ずしも中央政府によるマクロコントロールが十分に効いてこなかったこと等が指摘されている。

鉄鋼業における生産・在庫の動向 鉄鋼製品価格:上昇から下落へ
鉄鋼業の企業収益:急速に悪化 固定資産投資の動向

(備考)
国家発展改革委員会、CEIC等

担当:海外担当参事官付

   参事官補佐 野澤郁代  直通:03-3581-0974
            川端知也子  直通:03-3581-9537

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。

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