今週の指標 No.692 目次   前へ   次へ 2006年1月23日

設備投資の効率化

<ポイント>

  1. 企業の有形固定資産は、90年代末以降、減少傾向にあり(図1)、この間の設備投資は、減価償却費と除却等の合計を下回り、有形固定資産を増加させない形で行われてきた(図2)。
  2. 05年度の設備投資計画は3年連続の増加が予想されている中で、製造業の設備投資は、輸送機械や鉄鋼、化学等を中心として、8年ぶりに減価償却費と除却等の合計を上回り、バランスシート上の資本ストックの増加が見込まれている。一方で、非製造業の設備投資は、電力業で13年ぶりの二桁増加を見込むなど、91年以来の高い伸びを見込んでいるが、引き続き減価償却費と除却等の合計を下回っている。
  3. 堅実な投資スタンスを維持してきたことから、設備投資収益率は90年代初めの水準にまで回復し(図3)、設備投資効率も90年代後半の水準にまで改善が進んでいる(図4)。また、設備投資効率については、付加価値増加により効率が向上しており、有形固定資産の減少に依存した改善は小さくなるなどの変化が見てとれる。このように、企業は、投資スタンスを徐々に積極化させながら、資本ストックの効率化を図りつつある。

図1 有形固定資産の推移
図2 設備投資と減価償却費・除却等の推移
図3 設備投資収益率の推移
図4 設備投資効率の推移と変化要因(寄与度分解)
(備考)

担当:参事官(経済財政分析−総括担当)付  岸野 崇 直通:03-3581-0806

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。

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