今週の指標 No.684 目次   前へ   次へ 2005年12月19日

企業のROEの改善ペースは鈍化

<ポイント>

  1. 先に公表された2005年7−9月期の法人企業統計季報によると、全規模全産業で売上高は前年同期比で+4.6%と10四半期連続で増収、また経常利益は前年同期比で+6.6%と13四半期連続の増益となり、企業部門の改善が続いていることが確認された(図1,2)。
  2. 上記のように増収増益の続く中、企業のROEを見てみると、2002年以降順調に上昇してきているが、足元では改善ペースが鈍化している様子がうかがえる(図3)。
  3. ROEを売上高純利益率、総資産回転率、財務レバレッジの3つに分解して、改善ペース鈍化の要因について見てみると(図4)、企業の負債圧縮に伴う財務レバレッジの低下が続いていることに加えて、売上高純利益率の改善が緩やかになってきていることが分かる。
  4. また、今まで企業のリストラ等により改善を続けていた売上高営業利益率についても、足元では改善が緩やかになってきている(図5)。原油高の影響等も考えられるが、売上高が順調に伸びている中で、更に利益率を改善するには、技術革新等による生産性の向上や、高収益事業への投資等も必要になろう。
  5. 従って今後の企業のROEの持続的な改善という観点からは、資本の効率的な調達・活用とともに、収益性状況についても十分留意が必要である。

図1.売上高の推移 図2.経常利益の推移
図3.ROEの推移
図4.ROE分解後の各指標
図5.売上高営業利益率の推移

担当:参事官(経済財政分析−総括担当)付 能瀬 憲二 直通:03-3581-0806

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。

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