今週の指標 No.668 目次   前へ 次へ 2005年10月17日

最近の新興株式市場について

<ポイント>

  1. 新興企業等を対象とするジャスダック証券取引所、東証マザーズ、大証ヘラクレス(以下新興3市場)の最近の動向をみてみると、株価指数は緩やかに上昇しており(図1)、売買代金等が増加するなど東証1部と比較してもその存在感が増している(図2)。売買代金等が増加している背景には個人投資家の活発な売買などが考えられる(図3)。
  2. 今年度新興3市場へ新規上場した企業をみてみると(図4)、業種別では非製造業が圧倒的に多いことが分かる。その中でもIT関連企業を中心としたサービス業、情報・通信業が多く、昨今の不動産市況の回復による不動産関連の企業の上場も目立ってきている(図5)。
  3. また、売上高については100億円未満の企業が全体の8割を占めるなど規模の面では大きくないものの(図6)、売上高経常利益率については比較的高く(図7)、規模は小さいが収益性の高い企業が上場していることがうかがえる。
  4. しかし、新興3市場全体でみた時価総額では東証1部の約6%にとどまり(図8)、また2004年度における新規上場企業の上場時資金調達額は約4,200億円と、エクイティファイナンスや社債等を通じた資金調達、銀行借入での資金調達と比較してもその規模はまだ小さい(図9)。
  5. 新興企業等には新技術の開発、新ビジネスモデルの創造、雇用創出力などが期待されるが、一方でその評価の難しさから資金調達の面では銀行からの借入に頼らざるをえない状況にあり、そういった企業に新しい資金調達の場を提供する新興株式市場の重要性は今後益々増していくものと考えられる。

図1.図2
図3.図4
図5.図6
図7.図8
図9
備考

担当:参事官(経済財政分析−総括担当)付 上田 洋一郎 直通:03-3581-5854

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。

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