今週の指標 No.665 目次   前へ 次へ 2005年10月11日

日本の原油輸入の現状

<ポイント>

  1. 日本の原油輸入額をみると、近年急激に増加している(図1)ことがわかる。これは、原油輸入量は、近年はおおむね一定の水準で推移しているのに対し、輸入価格が高騰していることが背景にある(図2)。また、一定の条件の基で2005年の輸入価格の上昇による原油輸入額増加分を試算すると約2兆円となる(対名目GDP比率0.4%程度)。(※算出方法は備考参照)
  2. 日本は原油輸入の大部分を中東に依存しており(図3)、日本の原油輸入価格は中東産原油(ドバイ)価格とほぼ連動するが、円ベースでの輸入価格をみるとこのところ上昇しているものの、名目でも実質でも石油危機時の水準をまだ下回っているということがわかる(図4)。
  3. また、単位あたりGDPを産出するために使用された原油供給量の推移をみると、原油以外のエネルギーへの代替効果や省エネルギーなどのエネルギー効率の改善による効果により長期的に減少傾向にあることが分かり(図5)原油高に対する耐性が強まっていることが分かる。
  4. このように、国内における原油価格上昇の影響はエネルギー効率の高まり等により、限定的なものとなっているものの、これ以上のさらなる原油価格の上昇は実質的に石油危機時の価格を上回り、経済に与える悪影響も現状以上に懸念されるため今後の原油価格の動向には充分な注意が必要である。

図1−日本の原油輸入額 図2−日本の原油輸入量
図3−原油輸入の中東依存率
図4−原油輸入価格の推移
図5−単位あたりGDPを産出するために使用された原油供給量の推移
備考1
備考2
備考3
備考4

担当:参事官(経済財政分析−総括担当)付 中野 貴比呂 直通:03-3581-9527

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。

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