今週の指標 No.659 目次   前へ 次へ 2005年9月26日

GDPデフレーターの下落幅は縮小傾向

<ポイント>

  1. GDPデフレーターの最近2,3年の動きをみると下落幅は縮小傾向にあるものの、2005年に入ってからは下落幅縮小に足踏みがみられる(図1)。
  2. その背景には、原油価格上昇をうけて輸入デフレーターが上昇し(図2)、GDPデフレーターの押下げ要因として作用していることがあり(注1)、2005年第2四半期では、GDPデフレーターに対する下落寄与は▲0.7%(注2)となっている。
  3. 他方、輸出入を除いた国内需要デフレーターについても、2004年第4四半期から2005年第1四半期にかけて下落幅がやや拡大した。これは、個人消費デフレーターの下落幅が野菜価格の上昇や燃料及びガソリン等の上昇が一服したことを反映して拡大したことや、政府消費デフレーターが公務員のボーナス支給月数の変更による制度的要因の剥落により下落したことがある。2005年第1四半期から第2四半期にかけては、設備投資デフレーターの下落幅が縮小するなかで国内需要デフレーターの下落幅も再び縮小している(図1)。
  4. 最後に、需給面から物価変動の要因を調べるために需給ギャップの推計を行った。今回の推計結果によると、GDPギャップは2002年以降縮小傾向にあることが確認できた(図3)。国内需要デフレーターを中心とする下落幅の縮小傾向には需給要因の改善も背景にあると考えられる。

    (注1)GDPデフレーターは名目GDPを実質GDPで割ることによって求められるインプリシット・デフレーターであり、GDP自体の考え方に沿って「国内価格+輸出価格−輸入価格」という概念で作られている。

    (注2)寄与度は、(名目GDP成長率への項目別寄与度−実質GDP成長率への項目別寄与度)で計算。

GDPデフレーターに対する寄与度 輸入物価指数(円ベース)と輸入デフレーター 最近のGDPギャップの動き

担当:参事官(経済財政分析−総括担当)付 石川廉郷 直通:03-3581-5854


本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。

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