今週の指標 No.646 目次   前へ 次へ 2005年8月8日

労働市場からの退出がやわらぎ失業率の低下が続く

<ポイント>

  1. 2002年1月以降の景気回復の中で、完全失業率は2003年4-6月期から低下傾向で推移し、2005年4-6月期は4.3%(季節調整値)と1998年7-9月期以来の水準となっている(図1)。
  2. 完全失業率の前年差を要因分解してみると、その低下要因として、近年は非労働力人口の増加が主であったが、2005年4-6月期では、その要因がほとんどみられなくなっており、むしろ就業者数の増加要因が大きくなっている(図2)。
  3. 非労働力人口と就業者・失業者間の移動についてみると、2005年4-6月期では、「非労働力人口→就業者」という労働市場への参入が「就業者→非労働力人口」という退出を上回る動きが加速しており、この結果、就業者数が増加している。また、「非労働力人口→失業者」および「失業者→非労働力人口」はともに減少傾向にあるが、2005年に入って労働市場への参入の動きが退出の動きを上回り、これは雇用情勢の改善を裏付けている(図3)。
  4. また、労働力率をみると、全体が横ばいの中で、特に15〜24歳の若年層は顕著に上昇しており(図4)、就業意欲の回復を示している。このように景気回復が続く中で、企業部門の好調が労働市場の改善につながっていることから、今後も家計所得環境の着実な改善が期待される。

図1.完全失業率の推移 図2.完全失業率の要因分解
図3.非労働力人口と就業者・失業者間の移動 図4.労働力率の状況

担当:参事官(経済財政分析−総括担当)付 有馬 基之 直通:03-3581-9516

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。

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