今週の指標 No.643 目次   前へ 次へ 2005年7月25日


台風や渇水による四国経済への影響

<ポイント>
  1. 2004年の台風の四国への影響をみると、被害総額の県内総生産比は四国が最も高くなっており(図1)、景気ウォッチャー現状判断DIをみても台風が上陸した時期は全国と比べて大きく下回った(図2)。また、04年度の四国の主要観光地入込数は、7月以降、前年を大きく下回り、前年度比で4.5%減となった。一方で、乗用車新規登録届出台数は、04年10-12月期の前年同期比は11.5%増(全国3.2%増)と、台風被害にあった自動車の買換需要が急増したという効果もあった。
  2. 2005年に入ってからは、台風被害による道路復旧工事が始まり、建設業の新規求人が増加するなど、雇用情勢は緩やかながら改善傾向にある(図3)。景気ウォッチャー現状判断DIも回復しており(図2)、台風の影響はほぼ解消されたとみて良い。
  3. しかし、ここ1、2カ月は水不足が懸念されている。四国で主要な早明浦ダムの貯水率をみると、6月に平年を大きく下回っており、これは94年の水不足の時よりも少ない(図4)。また、6月の景気ウォッチャーDIは現状・先行きともに上昇したが、先行きのコメントに水不足に対する懸念がみられた。
    ・水不足が深刻な状況になり、水関連商品が良く売れているが、野菜への影響(不足と値上がり)が心配である。[スーパー]
    ・水不足のため、花に水をやることが大変となる。これからも雨が降らずに断水となると、売上はかなり落ちる。[一般小売店(生花)]
  4. これらの自然災害・異常気象は、景況感のかく乱要因になる可能性は否定できず、引き続きその影響を注意深くみる必要がある。

図1 台風被害の県内総生産比 図2 景気ウォッチャー調査
図3 四国の雇用情勢 図4 吉野川水系早明浦ダム(徳島県、香川県)の貯水率

(備考)
  1. 四国の主要観光地入込数は、四国運輸局「主要観光地入込状況について」、乗用車新規登録届出台数は、(社)日本自動車販売協会連合会「自動車登録統計情報」及び(社)全国軽自動車協会連合会「軽自動車新車日報累計表」。
  2. 図1 被害総額は、内閣府「地域経済動向(04年11月)」より引用(04年11月24日現在)。県内総生産は、内閣府「県民経済計算」により作成。平成14年度のデータを使用。
  3. 図2 内閣府「景気ウォッチャー調査」、気象庁HPにより作成。なお、四国を通過した台風のみを記載。
  4. 図3 厚生労働省「一般職業紹介状況」、各県労働局公表資料により作成。新規求人数は原数値、有効求人倍率は季節調整値(内閣府にて季節調整を行った)。パートタイムを含む。
  5. 図4 国土交通省四国地方整備局からのヒアリングにより内閣府にて月平均を推計。ただし、7月は20日までの平均値。


担当:参事官(地域担当)付 酒井 仁美 直通 03-3581-0818

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。




目次   前へ 次へ