今週の指標<No.631> 目次   前へ 次へ 2005年6月6日


韓国:年後半の消費の伸びが期待できる韓国経済

<ポイント>
  1. 韓国の消費者マインドがこのところ大幅に改善している。消費者の現在のセンチメントを表す消費者評価指数は、2004年末より急速に回復して90台となり、良し悪しの境目の境である100に近づいている。また先行き6ヶ月の消費者の景況感を示す消費者期待指数は、02年9月ぶりに今年の3、4月と100を超えた(図1)。
  2. 02年に信用抑制が打ち出されて以来個人消費が低迷していたが、このところ家計債務残高が小幅ながら増加(図2)していることから、債務返済負担による家計消費の抑制といった悪循環が解消されつつあるとの見方があり、消費マインド改善を裏付ける指標の一つとして考えられる。韓国では消費マインドが消費に与える影響が強いことから、今後の消費回復の本格化が期待できる。
  3. 足元の1−3月期の実質GDP(表1)を見ると前期比年率で1.4%となったものの、これは在庫投資の減少が大きく寄与したものであり、他の項目をみると民間消費、設備投資、輸出いずれも回復傾向が伺える。建設投資が低迷しているが、これも昨年末に発表された「総合投資計画」が年後半から施行されるため、増勢に転ずるものとみられる。
  4. 以上から、本年後半から韓国経済の回復基調が強まるとの見方も出来よう。但し家計の債務調整は引き続き必要な状況であり、調整が長引けば消費の本格的な回復が遅れることや、輸出における対中依存度が上昇(図3)しているなかで中国向け輸出の伸びが鈍化することなどが、リスク要因として考えられる。


(図1)消費者マインドの推移 (図2)家計債務の積み上がり (表1)GDP内訳 (図3)輸出(金額ベース)の各国シェアの推移


担当:海外担当参事官付 茂野 正史  直通 03-3581-9537  

* 本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。


目次   前へ 次へ