今週の指標 No.630 目次   前へ 次へ 2005年6月6日

輸入衣料品の物価下落圧力は低減

<ポイント>

  1. 日本経済は緩やかなデフレ状況にあるが、その背景の1つとして割安な輸入品の流入による価格下落圧力が指摘されてきた。割安な輸入品の具体例として、衣料品に注目してみる。
  2. 衣料品の輸入浸透度は1999年以降、ほぼ一定のペースで増加しているが(図1)、輸入価格をみると(図2)、契約通貨ベースでは2003年末以降は前年比で上昇もしくは横ばい基調にある。これは、金額ベースでみて繊維製品輸入の大半が中国産であることから、中国でのデフレ終焉等が影響している可能性が考えられる。なお、為替レートを勘案した円ベースでも近年では下落幅の縮小が続いており、価格面から物価を下押しする圧力は弱まっている。
  3. 実際、消費者の平均購入価格(衣料品)は1999年から2000年にかけて急落したが、2000年後半からは下落幅が縮小し、近年は急落前とほぼ同様の推移に戻っている(図1)。また、消費者物価(衣料品)も2003年後半から下落幅が縮小し、足元では前年比プラスに反転しており(図1)、輸入衣料品の物価下落圧力が低減していることを裏付けている。

図1.衣料品の輸入浸透度、購入単価、消費者物価  図2.輸入衣料品価格の推移

担当:参事官(経済財政分析-総括担当)付 宮崎 芳紀 直通:03-3581-9516

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。

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