今週の指標 No.621 目次   前へ 次へ 2005年4月18日


  アメリカ:ガソリン価格上昇の消費への影響はこれまでのところ限定的

<ポイント>

  1. ガソリン小売価格が上昇している。エネルギー省が4月12日に発表したガソリン平均小売価格(レギュラー)は、1ガロン(約3.8リットル)当た り2.280ドルを記録した(図1)。先行きについても、エネルギー省が4月7日に発表した短期見通しによると、4〜9月の需要最盛期に平均で1ガロン当 たり2.285ドルと高止まりが予想されている。
  2.  しかし、これまでのところ個人消費に顕著な影響は出ていない。4月13日に公表された3月の小売売上高は、前月比0.3%、ガソリン 販売を除いても同0.1%と前月比プラスを維持した(図2)。これは、消費支出全体に占めるガソリン関連支出の比率は大きくなく(図3)、所得の増加(図 4)もガソリン価格上昇の影響※を相殺していること等にもよると考えられる。
  3. ただし、今後ガソリン価格の上昇が個人消費に大きく影響し、エネルギー価格の高騰により企業が新規雇用等に慎重になる可能性も否定できない。連邦 準備制度理事会(FRB)も、昨年4〜6月期の景気の軟化や雇用増の鈍化はエネルギー価格の大幅な上昇に関係していると指摘している。なお、世論調査等で も個人消費への影響についての見方は分かれている(図5)。

    ※ エネルギー省では、ガソリン価格の上昇(4月4日時点で2.217ドル/ガロン)により、家計の支出は昨年4月と比べて
        週当たり6〜8.1ドル増加することになるとしている(国際ショッピングセンター協会ホームページより。)。



図1:ガソリン価格の推移と見通し 図2:小売売上高の推移



図3:名目個人消費支出に占めるガソリン関連支出の比率 図4:民間非農業部門週当たり賃金の推移 図5:ガソリン価格上昇による消費への影響調査コメント

(備考)アメリカエネルギー省、アメリカ商務省、アメリカ労働省、全米小売連盟(NRF)、国際ショッピングセンター協会(ICSC)、ギャラップ社、ニューヨークタイムズ紙(4月8日)、ウォールストリートジャーナル紙(4月8日)より作成。 


担当:海外担当参事官付 和田 祐輝  直通 03-3581-9536  

* 本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。


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