今週の指標 No.616 目次   前へ 次へ 2005年3月28日


東京の雇用情勢

<ポイント>
  1. 東京の有効求人倍率は全国より水準が高く(注)、改善が続いている。04年2月に1倍を超え、その後も上昇を続けており、全国との差は、04年初め頃から拡大傾向にある(図1)。
  2. 失業率は、全国を上回って推移していたが、02年10-12月期から03年7-9月期までは、全国を下回る水準へと転じた。しかし、03年10-12月期以降、再び全国を上回る状況となり、改善のテンポも鈍化している。一方で、全国の失業率は、03年7-9月期以降、6四半期連続で前年同期を下回り、一貫して改善傾向にある(図2)。
  3. このように、東京では、求人倍率の水準も高く、上昇を続けているにもかかわらず、失業の改善は進みにくい状況がみられる。失業率の年齢別内訳をみると、直近の04年7-9月期、10-12月期では、全国と比較して、25-34歳の男性が特に目立って上昇している(図3)。これは、他の年齢層に比べ、自己都合離職者の割合が高いため、より良い職を求めて離職したことによる上昇とも考えられる。実際、年齢別有効求人倍率をみると、東京の25-34歳は全国を上回って推移しており、その差は全年齢におけるものよりも大きい(図4)。
  4. また一方で、雇用のミスマッチが拡大している可能性もある。東京の職業別の有効求人倍率は、05年1月は機械・電気技術者が7.08倍(全国4.69倍)、情報処理技術者が5.83倍(全国3.14倍)となるなど、特定分野での顕著な人材不足がうかがえる。専門的職種が高いことは全国的な傾向であるが、その水準は南関東全体や全国を大幅に上回っている。しかし、一般事務は全国と大差はない(東京0.36倍、全国0.21倍)。
  5. なお、足元で東京の有効求人倍率は低下に転じており、今後の動向をさらに注視していく必要がある。
(注)東京には本社機能が集中していることから、本社が都外を勤務地とする分を含めて求人を出すケースも多く、求人倍率が高めに出るため、実際はやや差し引いて見る必要がある。

図1 高水準で推移する東京の有効求人倍率 図2 失業率の推移
図3 年齢別失業率 東京は25-34歳男性が増加 図4 年齢別有効求人倍率(東京−全国)

(備考)
  1. 図1 厚生労働省、東京労働局「一般職業紹介状況」により作成。新規学卒を除きパートタイムを含む。季節調整値。
  2. 図2、3 総務省、東京都「労働力調査」により作成。原数値。
  3. 図4 厚生労働省、東京労働局「年齢別有効求人倍率」により作成。パートを含む。男女計。原数値。


参事官(地域担当)付 福元 香苗 直通 03-3581-1392

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。



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