今週の指標 No.608 目次  前へ 次へ 2005年2月21日


近畿の地域内格差について

<ポイント>
 今回の景気回復局面では、過去2度とは異なり、回復に地域差がみられる。これが同一地域内でもみられるのかについて、近畿地域において検証する。
  1. 近畿各府県の鉱工業生産指数を見ると、兵庫は高水準で推移し、滋賀がここ1年で大きく回復しており、この2県が100を超える水準となっている(図1)。一方他の府県はほぼ横ばいの動きとなっており、奈良や大阪は水準も低くなっている。増加の著しい滋賀と兵庫について業種別にみると、両県とも機械工業の寄与が大きいことが分かる(図2)。
  2. ここ5年間の累計の工場立地をみると、兵庫、滋賀の2県が1,000haを超えており、生産の好調を裏付ける結果となっている。特に滋賀では1件当たりの立地面積が大きく、他府県よりも比較的大規模な工場が立地していることが分かる(図3)。一方、生産が伸び悩んでいる奈良や和歌山では立地面積も小さくなっている。
  3. 有効求人倍率を見ると、生産が好調な滋賀の上昇が目立つとともに、大阪も大きく上昇している(図4)。この2府県について業種別の新規求人をみると、滋賀は製造業が大きく伸びているが、大阪はサービス業の伸びが大きくなっている(図5)。ヒアリングによると、滋賀は製造業の中でもデジタル関連や猛暑によるエアコンや冷蔵庫が好調だった電気機械が大きく伸びており、大阪はウェイトの高いサービス業における派遣・請負や卸売・小売の伸びが大きいとのことである。

【図1】鉱工業生産指数,【図2】業種別鉱工業生産(03年7-9→04年7-9月期)
【図3】工場立地(00〜04年上半期までの累計),【図4】有効求人倍率
【図5】新規求人数(03→04年)

   <備考>
  1. 図1,2は各県「鉱工業生産動向」より作成。図1は季節調整値。
  2. 図3は近畿経済産業局「近畿地区工場立地動向調査」より作成。
  3. 図4は厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成。季節調整値。
  4. 図5は滋賀及び大阪労働局「産業別新規求人状況」より作成。


担当:参事官(地域担当)付 小野 哲郎   03-3581-0818(直通)

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