今週の指標 No.607 目次   前へ 次へ 2005年2月21日

米国に代わり中国が最大の貿易相手国に

<ポイント>

  1. 2004年、対中国貿易総額は対米貿易総額を上回り、中国が最大の貿易相手国となった(図1)。これは輸出については依然として米国が最大の貿易相手国であるものの、中国との輸出入がともに大きく増加したことによる。
  2. 日本、中国、アメリカ、EUの貿易の流れを見ると、中国は日本だけではなくアメリカ、EUすべてとの貿易が大きく増加しておりその存在感が増している一方、日本とアメリカ間の貿易は減少している(図2)。貿易相手国構成比を見ても、各国における2003年の中国のシェアは高まっている(図3)。
  3. 中国の輸出が増加するにつれて日本の輸出との競合関係の高まりが懸念されるが、中国の輸出品目構成と日本の輸出品目構成はどの程度類似性があるのか調べてみたい。日本の主要輸出品目である機械類における日本と各国の輸出品目の類似性を、それぞれの国の機械類輸出金額における個別品目ウエイトの重なり度合いで比較してみた。重なり度合いが高いほど類似性が高いと考えられ、アメリカ、ドイツ、韓国などとは品目構成の類似性が高いものの、中国との類似性は相対的に低いことが分かる(図4)。機械類における日本と中国の輸出品目構成の類似性を時系列でみても大きな変動はなく横ばいで推移しており類似性が高まっているという状況にはないことが分かる(図5)。
  4. このことは機械類においては日本と中国では主力とする輸出品目が相対的にあまり競合していないことを示しており、これまでのところは競合相手というよりむしろ双方が利益を得られる補完的な形で分業が進展し、貿易が増加していると考えられる。ただし、今後中国の生産の高付加価値化より、輸出品目の類似性が高まる可能性はあり貿易動向には引き続き注視していく必要があるだろう。

図1対中対米貿易動向
図2日本、中国、アメリカ、EUの貿易フロー
図3日本、中国、アメリカ、EUの貿易シェア
図4各国との輸出品目構成の類似性
図5中国との輸出品目構成の類似性(時系列)
備考

担当:参事官(経済財政分析−総括担当)付 中野 貴比呂 直通:03-3581-9527

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。

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