今週の指標 No.605 目次   前へ 次へ 2005年2月7日


アメリカ:2004年の経済成長率は4.4%

<ポイント>

  1.  アメリカの2004年10〜12月期の実質GDPは、速報値で前期比年率3.1%と、7〜9月期(同4.0%)からは減速した(図1)。これは純輸出(外需)のマイナス寄与が▲1.7%と大きかったことが主因であるが、今回のGDP速報値公表後にカナダの貿易統計データの訂正が発表されており、輸出が過少に推計されていたと見られている。
  2.  一方で、個人消費は前期比年率4.6%(寄与度で3.2%)、民間設備投資も7〜9月期に減速したIT投資の寄与度が再び大きく高まり(図2)、全体で同10.3%(寄与度は1.1%)となるなど、内需は引き続き好調だった。こうした結果、年間では2004年の実質GDPは前年比4.4%と力強く成長した。
  3.  先行きについても今後数四半期にわたって3%台半ばの安定した成長が見込まれている(図1)が、民間設備投資については、設備投資減税(図3)が2004年末で終了したことにより、2005年には伸び率が低下すると言われている。確かに合同税制委員会の歳入見通しによれば、2005会計年度(2004年10月〜05年9月)の設備投資減税額は86億ドルと、2004会計年度の643億ドルから557億ドル低下することになり、これによって2005会計年度のキャッシュフローの伸び率は4%ポイント程度押し下げられると見込まれるが、依然キャッシュフローの水準自体は高い。また、非軍需資本財(航空機除く)の受注残も2004年末にかけて増加している(図4)。ブルーチップ・インディケータ12月10日号では、2005年設備投資の実質GDP成長率への寄与度は1.0%と、2004年の同1.1%と比べて大きくは落ち込まないと予想されている。

図1 実質GDP成長率の推移と見通し  図2 民間設備投資の推移
図3 設備投資減税額の規模とキャッシュフローの寄与  図4 非軍需資本財受注残の推移


(備考)
1. アメリカ商務省、ブルーチップ(12月10日号、2月1日号)、合同税制委員会より作成。 
2.図3の減税額は、減税を行わない場合と比較した歳入の減少見込み額。キャッシュフローへの寄与は、キャッシュフローの前年比伸び率に対する減税額の伸びの寄与度。
3.合同税制委員会は、税収の影響や税の簡素化等について調査等を行う、上院・下院合同の組織。


担当:海外担当参事官付 和田 祐輝  直通03-3581-9536 

* 本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。


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