今週の指標<No.599> 目次   前へ 次へ 2005年1月24日


暖冬と個人消費の関係について

<ポイント>
  1. 2004年11月は、東京など全国37の観測地点で11月の平均気温の最高値を更新するなど、記録的な高温となった(参考図1)。この結果、11月の個人消費にはどのような影響があっただろうか。
  2. 暖冬が個人消費に与える影響についてみると、冬物衣料や暖房器具など季節商品が不振となる一方で、冷たい飲料やレジャー施設の利用が活発になるなど、気温と直接に関係して変動すると考えられる支出には強弱両面のあることがわかる(図1、2)。2004年11月を例にとると、こうした支出費目の消費支出全体への寄与は、減少に働く冬物消費が▲0.45%程度、高温をむしろ好感して増加する消費が+0.10%程度となっており、合計では▲0.35%程度と押し下げに働いている(表3、図4)。
  3. ただし、過去の事例をみると、暖冬と消費全体との相関は必ずしも明確ではない(図5)。これは、一定の予算制約のもと、抑制された冬物消費にかかる費用が気温と直接に関係のない他の支出に振り向けられるほか、時期をずらして反動増につながることもあるためと考えられる。今冬の場合は、12月下旬から一転して冷え込みが続くなど、年をまたいで暖冬傾向が解消している(参考図2)。また、報道等によれば、正月の初売りはセール効果もあってコートなど重衣料の販売が好調であったと伝えられている。こうしたことから、期間をならしてみれば、11月の暖冬が個人消費にもたらす押し下げ効果は限定されたものになるものと考えられる。


図1.冬物消費と気温 図2.暖冬好感物の消費と気温 表3.全体(実質消費支出)への寄与度 図4.気温の変化と全体への影響 図5.消費全体と気温
参考図1.11月の平均気温(東京) 参考図2.12−1月の気温(東京) 備考

担当:参事官(経済財政分析−総括担当)付  大熊 浩  直通 03-3581-9516 

* 本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。


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