今週の指標 No.596 目次   前へ 次へ 2005年1月11日

最終財でも部分的に価格転嫁の動き(企業物価)

<ポイント>

  1. 鉄鋼、非鉄金属、原油など素材価格の上昇により、国内企業物価は2004年初から前年比上昇が続いている。国内需要材を需要段階別にみると、素原材料の上昇を反映し、中間財での価格転嫁は進んでいるが、最終財価格については下落幅の縮小傾向はみられるものの、依然としてマイナスが続いている(図1)。
  2. 最終財を分類別にみると、石油製品(ガソリンなど)では原油高を反映した価格上昇がみられる。一方で、鉄鋼もしくは非鉄金属を投入する割合が相対的に高い一般機器、電気機器、輸送用機器、精密機器の価格は、横ばいもしくは下落傾向で推移している(図2)。
  3. そこで、これら4分類(一般機器、電気機器、輸送用機器、精密機器)に含まれる159品目(輸入品は除く)それぞれを前年比の推移に応じて「上昇」「変化なし」「2%未満の下落」「2%以上の下落」に区分し、その推移をみた。
  4. 結果をみると、素材価格が上昇を始めた2004年初以降、「2%以上の下落」品目の割合は足下でほぼ横ばいであるが、「下落」品目全体の割合は減少し、「上昇」品目の割合が増加している(図3)。分類ごとでは、一般機器で「上昇」品目割合が高い。また、4分類のうち指数としての下落幅が最も大きい電気機器(前掲図2)では、「2%以上の下落」品目の割合が足下でも4割強を占めるものの、「下落」品目全体の割合は減少傾向にあり、わずかな水準ながらも「上昇」品目の割合が増加傾向にあることがわかる(図4)。
  5. 厳しい販売競争、技術革新などの価格下落圧力により、最終財全体の価格は依然として前年比下落が続くが、部分的には素材価格の上昇を価格に転嫁する動きが進みつつあると考えられる。

図1 企業物価における国内需要財の推移 図2 分類別にみた最終財の動き 図3 上昇・下落している品目の割合 図4 上昇・下落している品目の割合(最終財・分類別)


担当:参事官(経済財政分析−総括担当)付  宮崎 芳紀  直通:03-3581-9516

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。


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