今週の指標 No.593 目次   前へ 次へ 2004年12月20日


弱い動きの続く九州の大型小売店販売額

<ポイント>
  1. このところ九州の大型小売店販売額は弱い動きが続いている。大型小売店販売額の推移をみると、16年第2四半期以降既存店、全店ともに下落幅が拡大し、全国の動きと比べても格差がみられるようになった(図1)。
  2. 九州の所得環境をみると、14年まで賃金の下落率は全国よりも小さかったが、15年に逆転し、16年に入っても全国に比べやや弱い動きが続いている(図2)。しかし、大型小売店販売額の格差を説明するほどの大きな差はない。
  3. 最近の九州の家計消費支出をみると、16年の第2、第3四半期は前年同期比でわずかに増加した(図3)。「食料」は外食等の下げ幅が大きかったことから下がり続けているが、自動車等維持費等の伸びた「交通・通信」やパック旅行等の伸びた「教養娯楽」が支出を押し上げ、ごく最近では「被服・履物」も増加に寄与している。16年以降、九州は全国に比べやや低めに推移しているものの、格段の大きな差はない。
  4. 賃金や家計消費支出の動きは全国と比較してそれほど弱くないが、大型小売店販売額の下落幅が拡大している。これは、最近「商業販売統計」に反映されない集客力のある大型商業施設が、数多く進出していることが大きく影響していると考えられる(表4)。

図1 大型小売店販売額の推移 図2 賃金指数の推移
図3 家計消費支出の推移 表4 最近オープンした九州の大型商業施設

(備考)
  1. 図1 経済産業省「商業販売統計」により作成。九州に沖縄を含む。
  2. 図2 厚生労働省「毎月勤労統計調査(全国調査)」、九州7県「毎月勤労統計調査(地方調査)」及び総務省「国勢調査」により作成。九州の指数は、各県の賃金指数(名目)を平成12年国勢調査による雇用者数(農・林・漁業、公務及び分類不能の産業を除く)で、加重平均して作成。
  3. 図3 総務省「家計消費指数(試算値)」の参考結果表により作成。総世帯。九州に沖縄を含む。参考結果表の各支出項目の内、高額消費でブレの大きい項目やGDP概念上個人消費に含まれない項目として「自動車購入費」、「室内装飾品」、「設備修繕・維持」、「学校給食」、「授業料等」、「その他の諸雑費」、「交際費」を控除して作成。家計消費指数とは家計調査結果のうちブレの大きい高額消費部分を家計消費状況調査結果で補完した結果を指数化したもの。
  4. 表4 各社発表資料、新聞情報により作成。売上目標、来客見込は、年間の値。


担当:参事官(地域担当)付 久冨 良章 直通 03-3581-0818

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。




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