今週の指標 No.579 目次   前へ 次へ 2004年11月8日

最近の法人税収の動向

<ポイント>

  1. 国の租税収入は、90年度の60兆円をピークに漸減傾向をたどり、03年度は45兆円、
    04年度(予算)では42兆円まで減少している。
    このうち法人税収に注目すると90年度の18兆円から、04年度(予算)では
    9兆円と半減している(図1)。
  2. 90年代以降の法人税収の減少要因を、1.法人所得、2.税率、3.課税ベース比率(注)、
    4.その他、に要因分解してみると、最も影響が大きかったのは法人所得であり、
    90年度と03年度を対比すると法人税収を5兆円引き下げる要因があった。
    次いで、税率(▲3.7兆円)、課税ベース(▲1.5兆円)となっている(図2)。  
  3. 法人所得の減少は、90年代以降のバブル崩壊と景気低迷を映じたものであり、
    欠損法人の比率が上昇していることでも裏付けられる(図3)。
    この間、法人税率は、3回の引き下げを経て、89年度の40%から99年度以降は
    30%となっている。
    税負担率は、98、99年度では税率とほぼ一致していたが、03年度では、25.6%となり
    法人税率を下回っている(図4)。
  4. 04年度の法人税収を占ってみると、日銀短観(9月調査)によれば、全規模・全産業の
    04年度の経常利益は、前年度比+13.2%となる見通しである。
    課税ベース比率を03年度から横ばいと見なせば、04年度の法人税収は11.3兆円
    (03年度比1.2兆円の増収)と計算できる。
    近年は、法人税収の厳しい環境が続いていたが、今年度は、景気回復を反映して、
    法人税収は、予算ベース(9.4兆円)を上回る可能性が高い (図5)。

図1 税収の動向(国税)								
図2 90年度と対比した03年度法人税増減の要因分解								
図3 欠損法人割合の推移(法人税を納めていない法人割合)
図4 法人税率と税負担率、課税ベース比率の推移								
図5 法人所得の増加が法人税収に与える影響

担当:参事官(経済財政分析−総括担当)付 藤原健一 直通:03-3581-0806

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。

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