今週の指標 No.567 目次   前へ 次へ 2004年9月27日

世代間で異なる金融資産への投資姿勢

<ポイント>

  1.  高齢層の貯蓄・投資動向をみると、4,000万円以上の貯蓄を保有する世帯は、高齢層全体の2割近く(17.3%)を占める。また、その平均貯蓄額は2,424万円と、若年・中年層のほぼ2倍となっている(図1)。
  2.  また、こうした貯蓄額の厚みを背景に、高齢層の積極的な金融資産への投資姿勢も目立つ。高齢層の方が、若年・中年層よりも株や株式投信などの価格変動<元本割れ>リスクのある商品の保有割合が高い(図2)。最近では外貨建て資産の保有に積極的な姿勢も見られる(図3)。
  3.  最近公表された「家計の金融資産に関する世論調査(平成16年)」によると、老後の生活について、若年・中年層は、「心配である」とする世帯が高齢層より多い(図4)。また、年金と生活資金について、「年金で日常生活費程度もまかなうが難しい」という回答が高齢層では4割に満たなかったのに対し、若年・中年層では5割を超えている(図5)。こうした老後の生活に対する見方の違いが、世代間での投資姿勢の違いにつながっているとも考えられる。
  4.  もっとも、先行きについては、同調査によると、1年前より貯蓄が減ったとする世帯は、高齢層、若年・中年層ともに半数近くを占めており(図6)、今後、投資姿勢が慎重になっていく可能性もあると言えよう。

図1.貯蓄の分布
図2.貯蓄に占める株式・株式投信割合、図3.貯蓄に占める外貨預金・外債保有割合
図4.老後の生活が心配であると考える世帯の割合、図5.年金で、日常生活費程度もまかなうのが難しいと考える世帯の割合
図6.1年前と比べて貯蓄残高が減ったと回答した世帯の割合
高齢層:      世帯主の年齢が60歳以上の世帯
若年・中年層:   世帯主の年齢が59歳以下の世帯
(備考)

担当:参事官(経済財政分析-総括担当)付 林 厚志 直通:03-3581-5854

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。

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