今週の指標 No.546 目次   前へ 次へ 2004年7月5日


アメリカ:インフレ圧力の要因となりうる労働コストの上昇

<ポイント>
  1.  アメリカでは、力強い景気回復が続いている。このような経済情勢を踏まえ、連邦公開市場委員会(FOMC)では、フェデラル・ファンドレート(FF金利)の誘導目標水準を0.25%引き上げ、1.25%とすることが決定された(図1)。
  2.  7月2日(金)に発表された6月の非農業部門雇用者数は前月比11.2万人増となったが、今年1月から6月までの平均で月21.1万人の増加となるなど、引き続き雇用環境の改善が持続していることを示す内容となっている(図2)。
  3.  2003年第3四半期までをみると、賃金の伸びを上回る労働生産性の伸びなどにより、雇用面からのインフレ圧力が抑制されていることから、コア物価上昇率は安定的に推移している(図3、4)。
  4.  しかしながら、これまでの雇用改善の動きを反映して、すでに昨年末から前期比年率でみた単位労働コストが上昇に転じている(図4)。今後、雇用の増加に伴い、労働生産性上昇率が鈍化していくと見込まれるなかで、労働コストの上昇がインフレ圧力へとつながっていく可能性がある。今後のインフレ率の動向をみるうえで、労働コストの動向を注視する必要がある。


図1 FFレート目標水準の推移  図2 非農業部門雇用者数・失業率の推移

図3 コア物価上昇率(前年同期比)  図4 単位労働コスト・労働生産性・時間あたり報酬の推移


担当:参事官(海外担当)付 小池 訓文 直通03-3581-9536 

* 本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。


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