今週の指標 No.544 目次   前へ 次へ 2004年6月28日


長期化する乗用車保有年数


<ポイント>
  1. 乗用車のストック(保有台数)は、バブル期に急速に伸びを高め、1990年には年約6%も増加していた。バブル崩壊後も97年頃までは年平均3%半ば程度で安定的に増加してきたが、雇用不安が急速に拡大した98年以降にはストックの伸び率も急低下し、足元では1%を下回る伸びとなっている(図1)。
  2. 横軸にフローの乗用車販売台数、縦軸に年度末の乗用車保有台数をとったストック循環図を描くと、足元においては、ストック調整がかなり進んでいることが確認できる(図2)。このように、ストック面からの乗用車購入の押し下げ圧力はかなり小さくなっていると言える。
  3. また、自動車購入においては、ストック調整の他に、買い替えによる影響も大きく受ける。通常、乗用車の買い替えサイクルは、車検の関係もあり、5〜7年程度と言われている。乗用車の経過年数別のストック構成比を見ると、バブル期の91年3月時点では、経過年数が短い車の割合が多かったが、2003年3月時点においては、経過年数の長い車の構成比が上昇している(図3)。特に、本来買い替えが行われているべき8年目以降の車の構成比上昇が目立つ。その結果、バブル崩壊後は、乗用車の車齢は長期化の一途をたどっている(図4)。
  4. これは、潜在的な乗用車の買い換え需要が多く存在するということを意味する。今後、景気回復に伴って、家計の所得環境が改善していけば、こうした買い替え需要が徐々に顕在化してくることが期待される。


図1:乗用車ストック前年比伸び率推移 図2:乗用車ストック循環図(前年比) 図3:経過年数ごとの乗用車ストックがストック全体に占める割合 図4:乗用車平均車齢の推移

  (備考)
  1.自動車検査登録協力会、日本自動車販売協会連合会、全国軽自動車協会連合会資料より作成。
  2.車齢とは、現在使用されている自動車の新車新規登録時からの経過年数の平均であり、人間の平均年齢に相当。



担当:参事官(経済財政分析−総括担当)付 新家 義貴 直通 03-3581-0806

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。


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