今週の指標 No.540 目次   前へ 次へ 2004年6月21日


九州新幹線の開業効果

<ポイント>
  1. 2004年3月に九州新幹線が一部開業した(新八代〜鹿児島中央間)。開業後1か月間及びGW期間中の利用者は、前年比で2倍以上の伸びとなった(図1)。また、九州新幹線開業後の鹿児島県内の宿泊施設利用者数及び観光施設入場者数も前年同月比で10%以上の高い伸びを示している(図2)。
  2. 九州新幹線の開業に伴い、鹿児島市内の地価にも変化がみられる。鹿児島中央駅周辺の地価は、市内の平均及び最高価格地点(鹿児島市の中心繁華街)よりも下落幅が縮小し、2004年には下げ止まった(図3)。鹿児島中央駅周辺では、9月に開業する駅ビルなどの開発が進んでいる。これは、各種専門店、飲食店、複合映画館等からなり、駅ビルとしては九州最大規模である。開業すれば、中心繁華街との間で小売等の競争、新幹線開通の時間短縮効果による福岡市との間の都市間競争も活発化してくると考えられる。
  3. ちなみに、開業効果の持続性という観点から、先行して2002年12月に盛岡〜八戸間が延長された東北新幹線の利用者数をみると、開業直後の急激な伸びは落ち着いてきたが、いまだ好調に推移している(図4)。青森県内の観光客数等をみても、八戸周辺だけではなく、県内各地で客数が増えている(図5)。これは、観光キャンペーンの奏功や観光バス、アクセス特急といった二次交通の充実等によると考えられる。

図1 九州新幹線利用者数 図2 九州新幹線一部開業後の宿泊客数、観光施設入場者数
図3 鹿児島市内地価の推移

図4 東北新幹線の利用客数 図5 八戸延伸後1年間の観光客数等

(備考)
  1. 図1 九州旅客鉄道株式会社調べ。前年の新八代〜鹿児島中央間の在来線特急利用者数との比較。
    「開業後1か月」は、3月13日〜4月12日の前年同日比較。「ゴールデンウィーク」は、4月28日〜5月5日の前年同日比較。
  2. 図2 鹿児島県観光課調べ。
  3. 図3 国土交通省「地価公示」により作成。
  4. 図4 東日本旅客鉄道株式会社調べ。
    「年末年始」は、2003年が2002年12月27日〜2003年1月5日、2004年が2003年12月26日〜2004年1月4日。いずれも、前年同曜日比較。「GW」は、2003年が4月25日〜5月5日の前年同曜日比較。2004年が4月28日〜5月5日の前年同日比較。「夏期間」は、7月18日〜8月17日の前年同曜日比較。
  5. 図5 青森県文化観光推進課調べ。



担当:参事官(地域担当)付 久冨 良章 直通 03-3581-0818

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。




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